第1074回バレー塾

新潟県高体連指導者研修会レポート
新井中学校 矢沢 洋一
はじめに
「新潟県の高体連が草野先生に講師を頼んだ」と聞いた時、ビックリしました。それと同時に「やっぱり高校でも草野先生の指導を学びたいと思っている指導者がいるんだ」と思いとてもうれしくなりました。私は、中学校の所属ですが、草野先生が高校の先生方にどんな話をされるのか聞きたくて、専門委員長さんにお願いして今回参加させていただきました。

草野先生との出会い
まず、草野先生との出会いについて書かせていただきます。私は上越バレーボール協会に所属しています。2005年、私は「上越バレーボール協会で指導者講習会を行うから講師を探してほしい」と頼まれました。その頃草野先生は、バレーボールマガジンに連載をされていて、私はそれを興味深く読んでいました。その内容がとても理論的で素晴らしかったので、「講師をお願いするならこの人だ」と思いました。そして、思い切ってメールを送ったらラッキーなことに私たちが予定していた日にお越しいただけることになりました。1日目の午後からは春日中で講義が行われました。今日、話をされたような解剖学や体のメカニズムが中心でした。骨の数、筋肉の数に始まり「正しいスナップ」「危険なスパイク」「正しいスイング」等の話を聞いて衝撃を受けました。それまで、中学校で全国大会に出場された監督や全日本選手の講習会を何回も受けたり、有名高校の監督さんから話を聞いたりしていましたが、こんなに解剖学や生理学、物理学に基づいた話は初めてでした。解剖学の話を聞いたのは大学以来だと思います。
次の日はリージョンプラザに中学生を300名以上が集まり実技講習が行われました。スモールステップで段階的にメニューが進んでいくので、初心者の生徒もぐんぐん上手になっていきます。その斬新な指導にも衝撃を受けました。

この15年の歩み
この講習会に能生中で外部コーチをされている滝川さんも参加していました。その後私も滝川さんも新潟県に草野先生をお呼びしたり、県外で行われるバレー塾に参加したりして研修を深めました。(最近は滝川さんが年に2~3回能生に草野先生をお呼びしています)私は今回で40回目の受講になりますが、草野先生の指導は常に進化し、奥が深いので何回受講しても新鮮です。私は何回受講しても草野先生の教えを正しく実践できていませんが、きちんと実践しているのはモデルで登場する能生中と能生ジュニアのコーチの方々です。能生ジュニアや能生中生徒の理にかなった美しいフォームを是非高校の先生から注目して見てほしいと思います。
体の都合を考えた理論的な指導をどう受け止めてもらえたか
今回の講習は、「部活動顧問に求められること」というテーマで話を進められました。講義の前半は技術編です。まずは、身体のメカニズムです。「正しいスナップ」に始まり、「正しい構え」「理にかなった手の組み方」「正しい膝の使い方」「スパイクの肩のつまり」「危険なサーブ」「正しい面づくり」「危険なスパイクの片足着地」と話が続きました。そして、「なぜ、はじかないレシーブを考えたのか」という問いに対し、小学生にも分かるような解説をされました
スパイクのスピードは小学生の初心者でも時速36km。36kmをmに換算すると36,000m。1時間は3、600秒。36,000mを3、600秒で割ると秒速10m。しかしながら人間の反応時間は0、2秒。スパイクは0、2秒で2mも進む。レシーバの距離は約6m。そこで、腕の振り方を上下に振ると三倍の時間がかかる。上げて、下げて、そこからボールに当てるからである。0、2秒x3回=6m/秒。気が付いた時はボールは過ぎ去っている。だからディグは1歩も動けないと考えた方がいい。実際のプレーを客観的に見るとそうである。従って厳しいボールには膝滑りや這いつくばりの技術が必要というのが結論です。(まさにプログラミング教育です)
技術編はさらに超クロススパイクへと続きました。動画の中では、能生ジュニアや能生中の選手が実に美しいフォームを披露していました。
この様な理論的な指導を高校の先生方はどのように受け止められたのでしょうか。「正しいバックスイング」「正しいスパイクフォーム」を理解するには「床反力」「慣性の法則」「伸張反射」「連鎖運動」等々の理解が必要です。今回の講習では時間が足りずそれらの話はほとんどできませんでした。理解できなかった方、疑問に思われた方は是非、バレー塾に参加して直接草野先生の指導を見たり、話を聞いたりされたらどうでしょうか。スケートの小平選手は自ら解剖学を学び、滑りの研究をしているそうです。バレー界にも解剖学や物理学を勉強し、理論的な指導をする指導者が増えてほしいと願ってやみません。

後半は人間学の話
働き方改革に伴う部活指導員(外部コーチ)の問題
高校にもこの様な波が押し寄せているのでしょうか。中学校の教員は、とにかく帰りが遅いです。9時10時が当たり前の世界になっています。そして、さらに土日に部活があります。経験があり好きでやっている方はやりがいがあると思いますが、専門的な知識のない方にとってはきびしい世界です。技術的な指導の問題もありますが、選手同士のもめごと、保護者からの要求等様々な困難に直面します。また、子育て中の若い教員にとって自分の子どもを置いてまで指導にいかなければいけない現実もあります。その様な教員の負担を減らそうと中学校現場では部活指導員の導入が進められています。ありがたい話なのですが、私も草野先生同様とても危険を感じています。技術指導だけできる人では、選手決めでもめた時、チーム内でいじめが起きた時、コーチと選手がうまくいかなかった時等様々な問題を解決できないのではないかと心配しています。その時困るのは間に入いる顧問です。高校の先生方にも中学校でこのようなことが進んでいることを理解してもらえるとうれしいです。

体罰・暴言の問題
私も怒鳴る指導者でした。暴力や暴言が脳を萎縮させる事実を知った時、「その時の生徒に申し訳なかったな」ととても心が痛くなりました。中学校現場では、体罰調査が入ってから「体罰」目にすることはなくなりました。しかし、言葉の暴力で注意されることはまだあります。高校現場ではどうなのでしょうか。草野先生は体罰が当たり前だった時代から「体罰はあかん」と訴えられてきました。」
高校生が、「監督(コーチ)から言われていやだった言葉」が画面に出てきました。リアルな言葉が並んでいました。今でも良く耳にする言葉です。高校の先生方も耳が痛かったのではないかと思います。私も正直「俺も言ったことがある」と思いました。「シメル」「追い込む」といった言葉がバレー界からなくなり、怒らなくても選手が生き生きと練習する世界標準のコーチングを学んでいきたいと私は思っています。

アドラー心理学
私も草野先生に紹介されるまでは全く知りませんでした。草野先生から紹介された当時、「嫌われる勇気」という本がベストセラーになっていました。草野先生から教えてもらったり、本やテレビで勉強したりして「勇気づけ」「他者貢献」「共同体感覚」「内発的動機づけ」「課題の分離」「褒める弊害」等を学びました。その当時は学年主任をしていましたので、学年集会で生徒に話をしたり、学年だよりで保護者に勉強したりしてもらいました。学年職員や生徒:保護者から「とても役にたった」という感想を多くもらいました。ぜひ、一度勉強してみるといいと思います。
三つの納得 (選手の納得 周囲の納得 世間の納得)
ディグでは「かかとをあげて構えろ」「手の平を上にむけて低く構えろ」「ひざをつくな」「回転レシーブをしろ」、スパイクでは「反って打て」「打点を高くしろ」「鳥の羽のように大きくバックスイングしろ」等を指導される方やその様に思っている保護者(バレー経験のある方)がいます。また、ジュニア経験者はクラブでそのように習ってきている場合もあります。私はまだまだ人間力が足りなかったり、指導力が足りなかったりするので草野先生から習ったことを、そのまま受け売りしても、自分というフィルターを通してしか伝えられないので生徒に話しても納得してもらえないことが多々あります。選手の納得が得られないダメ指導者の典型です。中学生は高校生のプレーを見たり、youtubeで全国大会の試合を見たりして好きな選手のまねをします。スパイクでは落としてかっこよく決めようと力みます。「反って打つと腰を痛めるよ」とアドバイスしてきいてくれない選手もいます。選手が納得しなければ親も納得してくれません。ましてや世間の納得など得られるわけはありません。みなさんは、どうですか。「選手は本当に監督・コーチの指導に納得していますか」「保護者は?」「同僚は?」「世間はどうですか?」もう一度自分の指導を振り返るチャンスかも知れません。

小・中・高の連携 高体連の先生方に感謝とお願い
退職した中学教師の戯言ですが 幸せな子どもを考えた指導
今回、高体連の先生方が草野先生の話を聞く機会を作られたことに心から感謝したいと思います。その理由は理論的な指導や三つの納得が得られるような指導が高校で広まれば、中学校や小学生の指導者にもいい影響を与える可能性が高いからです。小学生の指導者や中学校の指導者が高校の指導者に影響を与えることはかなりハードルが高いと思います。でも、逆はスムーズにできるような気がします。怒られたり、怒鳴られたり、しごかれたりすることなく、自分から生き生きと練習するチームが高校にあれば、その指導は中学校や小学生に広まっていくのではないかと思います。そうしたらバレー好きの幸せな子どもが増えるのでないかと思います。また、小学校や中学校でせっかく理にかなったバレーを学んでも、高校で強制的に故障するフォームに直されてしまうという悲劇もなくなります。小学生も中学校もヤングもいろいろ問題を抱えています。それぞれの団体でそれらの問題を解決しなければなりませんが、高校の先生方が、小中学生にあこがれるようなチーム作りをされることがその解決の手助けになると思います。
最後に
私はこの3月に退職し、今は再任用で新井中に勤務しています。高校の先生方に失礼な言い回しもあったかもしれませんが、退職した中学教師の戯言だと思ってお許しください。高体連の皆様ありがとうございました。

第1073回バレー塾

自然体バレー塾in福岡レポート
2019.4.14
チームアカルイミライ 尾上 晋太郎
◎声は「出す」?「出る」?
子どもたちが集まりだすと、最初のあいさつもそこそこに2011w-upから始まり「足音合わせ」や「抱っこ1周」、「足し算じゃんけん」など、バレー塾では定番のメニューで子どもたちの緊張をほぐす。次第に子どもたちのテンションも上がりワーワー、キャーキャーと声が弾みだす。
すると先生が「福岡の子たちは元気があってええなぁ。楽しくなったら声は自然と出るやろ?」と子どもたちに尋ねる。「声は出さなくても出るんです。なのに君たちの監督や親は『声出せ!声出せ!』って言うやろ?何かおかしくない?」と子どもたちに声は自発的に出るものという気付きを促す。
同時に大人たちにチクリ。

◎難解な用語も身近な例えで分かりやすく
「スナップを効かせる」とは何ですか?と先生が質問する。手首をクイックイッと動かす子どもたち。「それはスナップじゃないよ。手首の掌屈と尺屈と回内を同時にするのがスナップだよ!」と解剖学の専門用語を躊躇なく並べる。当然子どもたちは「??」の顔に。それを見て先生が「トイレで手を洗った後、ハンカチを忘れてた時どうする?」と子どもたちに投げかける。すると子どもたちが手首をピッピッと振る動作をすると同時に「ああ~」と感嘆の声を上げる。
子ども相手だからと幼稚な言葉でごまかすのではなく、正しい用語を分かりやすい例えを使って子どもたちに伝えていく。これが自然体バレーの素晴らしさの一つ。我々指導者が取り入れなければならない部分だと痛感する。

◎自分と向き合う2分間10種トレ
自分力を高めるためのトレーニング「2分間10種トレ」。一通りの動きを説明した後、各種目に分かれてスタート。普段から自然体に取り組んでおりスムーズにできる子、バレー塾初参加で何をどうしていいか分からずオロオロする子が入り交じり、会場は騒然とした雰囲気に。ハラハラする指導者の気持ちを尻目に「今はできなくていいんだよ。」と先生は気に留めない様子。「はじめはできなくて当たり前。それを『何でできんのや!』と怒る大人の方がおかしい。こんなものは2、3回すれば誰でもできるようになります」とさらり。
事実、2日目には全員が黙々と取り組む動画で見る光景が目の前に広がった。
先生の見立てはもちろんのこと、子どもたちの成長力に驚かされた。
◎邪魔しているものを取り除く
弾かないレシーブの練習中、先生がある子のフォームを全員に見せ「この子のどこを直せばいいですか?」と質問する。レシーブの面を作る前にわずかに腕が屈曲し、ボールヒットまでに腕を下ろさないといけないということは分かるのだが、それを直すための言葉が出てこない。先生が「小指と薬指をおヘソの下(丹田)につけてみて」と言うと、見事にフォームが改善する。同様にスパイク練習でも、たったの一言でフォームが修正されていく。「動きを邪魔しているものを見極め、取り除いてあげる。その眼力を持った指導者が何人いるの?」先生から厳しいゲキが飛ぶ。
◎相手の意見は否定しない
レシーブするときにボールのどこを見るか?という問いに、
「ボールをしっかり見る」と答えた子がいた。「どうしてそう思うの?」と先生が聞くと、はっきりとした口調でみんなの前で自分の考えを発表した。なんと2年生になったばかりだという。先生の二の矢の質問にも動じず、見事に自分の考えを発表してくれた。この年でこれだけ自分の意見が言えるのは立派としか言いようがない。
残念ながら理論的な正解ではなかったのだが、先生はその子の答えを否定せず「そうしたらこうなるんじゃないかな?」とその子に気づきのヒントを投げかけ、さらなる思考を促す。間違いは否定するのではなく、正しい方に導いてあげるという指導者に必要不可欠なスキルを目の当たりにした。
◎基礎から基本へ
1日目の最後に「3×3はいくつですか?」と先生が子どもたちに質問する。子どもたちから異口同音に「9」という答えが返ってくる。「じゃあ3m×3mはいくつですか?」と聞くと、小学校高学年以上の子たちから「9㎡」という答えが返ると同時に低学年から「平方メートルって何?」という質問が出る。
「平方メートルは何を表すの?」の問いに「面積」と返す子どもたち。「3×3=9というのが基礎。この基礎に面積という目的を合わせたものが9平方メートル、これが基本やな。基本には必ず目的がある。だからバレーでも基本練習には必ず目的があります。」と子どもたちに語りかける。学校で習う授業もバレーの練習も理屈は同じということを通して応用的な考え方の講義をして1日目は終了した。

◎2日目は頭を使うところから
ウォーミングアップが終わって、まずは頭の勉強。医学、解剖学、体罰・暴力など朝からかなり難しい話が続くが、先生の解説に食い入るように聞く子どもたち。スポーツができる子は勉強もできる。目先の勝ち負けや結果を求めず、スポーツ馬鹿を作らない。バレー部に入れば頭もよくなる、努力が好きになる。これからのジュニアスポーツの指導者は頭のいい子を育てられなければいけない。
◎親学も合わせて学ぶ
「福岡のお母さんたちはええなぁ!」とのことで、2日目の午前中に保護者のための時間を設けた。母の愛、父の愛、校長先生の授業など、子どもたちを取り巻く大人の心情を学ぶ。指導者として、親として、もし我が子が動画と同じ状況になったら自分だったらどうするだろうかと自問自答。やはり未来ある子どもたちを指導するには、子どもが学ぶ以上に大人が学ばなければならないと感じた。
◎自然体の恐ろしさ!?
人間の体には筋肉が約400個ある。普通のレシーブやスパイクなどでは100個くらいしか使わないが、自然体のダンスで300近い筋肉を鍛えることができる。使われない筋肉はどんどん錆びていく。だからダンスが重要。
また、時間を追うにつれ、ボールを使った練習もだんだんと複雑な動きになってくる。Aクイックという言葉を知らない子どもたちでも、実際にやっているのはAクイック。超クロス、逆回転バックトスなど知らず知らずのうちにトップレベルの技術を身につけているのが自然体バレーの恐ろしさである。

◎2020教育改革に向けて
2020年度から始まる教育改革に向けて、「自立」、「自分力」、「自己決定」などのキーワードを先生が子どもたちに投げかけ、それらを養うトレーニングが重ねられていく。「これから君たちは世界基準の技術や情報を知ることができるんだよ。」という先生の言葉は「大人はそのままでいいのか?世界中の最新の情報に触れることができる子どもたちに向き会う資格と覚悟はあるのか?」と言われている気がした。
◎まとめ
2日間のバレー塾に参加させてもらい、今回もたくさんの気づき、学びそして素晴らしい出会いがありました。また、2か月前に下関で会った子どもたちの成長度合いに驚きと感動を覚えました。やはり本や動画だけでなく、バレー塾会場での「生の学び」の重要性を実感しました。
最後に、短い準備期間の中で企画運営をしてくださった南片江ジュニアの川畑監督や保護者の方々を始め、天神山ジュニアの指導者、保護者の方々にこの場をお借りして感謝とお礼を申し上げます。

第1071回バレー塾
in雫石10(2019.3.30~31) レポート
実行委員会 上路 克彦
雫石でのバレー塾も10回目。
特別なことは何もしませんでしが、10年続けて開催していることの成果が見えるバレー塾となりました。
それは、学ぶことが好きな人が増えていること。努力することが好きな選手が増えていることでした。
【学ぶことが好きな指導者】
参加された方々は継続して参加されている方やLINE研修孫会員、
DVD、YouTubeで勉強されている方。
1日目の午前は講義。参加されている指導者は30名を超え、選手も550名が受講。先生の話をメモにとり、流される映像を真剣な眼差しで受講されていました。また、懇親会、二次会は勉強会。
たくさんの質問、内容。
気がつけば日付が変わっていました。

【努力をすることが好きな選手】
参加者は、開講前に、ほとんどのチームが2011w-upでアップをとる光景が見られ、開脚前屈の柔軟性も先生からレベル高いと話されるほど、日頃の取り組みが見えるものでした。自然体サンバ、スパダンⅡ、レシレボも多くの参加者踊ることができ、日頃の夏トレ、からだ作り・動きづくりを大切にしている様子がわかります。
10種2分トレも先頭の選手を見て、お兄ちゃんもお姉ちゃんもちっちゃい子もお母さんもみんな一緒にがんばりました。実技での草野先生の解説を聞き、映像を見る目もよかったですね。

講義は、JOC関連、スパイクの四大理論、ジャンプ、スイング、レシーブ、サーブ、未来への蕾と続きました。
赤ちゃんの泣き声を3秒で止ませる抱っこの仕方から、レシーブのブラジル3㎝(M字型の足)の話につながり、自然体の奥深さを知ることができます。
また、ITリテラシーの話に、これからの時代に必要とされるものを学びます。

実技は、10種2分トレ、5種トレ、弾かないレシーブ、力感のないスパイクを映像、解説、実技、アドバイス、実技をテンポよく、丁寧にくり返され、2日間で、参加者がそれぞれにレベルアップするものでした。特にスパイクスイングは、無理、無駄がなくなり、しなやかなスイングになっていく過程が見られました。
弾かないレシーブ、「グー、ぱっ、ぽん」。へそモゾをするときの手の形は水をすくうように。ですが、その際に薬指と小指の2本の指を横に合わせると体の反応がよくなるなど、本当に細やかな部分まで、ポイントを学ぶことができました。
午前の講義から実技と続いたことで、みなさん理解も進み、上達もしました。スイングの始まりは、腕の通り道のどこからでも良い。という内容、解説にも、みな納得していました。
講義も何回も受講し理論も学んでいるものの、実際、目の前の選手をうまくさせるための指導ができるか?となると、うまくいきません。
二次会で先生から、今日、ある選手のスパイクをひと言のアドバイスで直したんだけど、何と言ったと思う?と聞かれ、答えを出せず。正解は、「(テイクバック)顔の近くを通してみて」と、たったその一言で解決されたそうです。
そういう瞬間が何度も見られ、学ぶためにはLIVEが1番です。
目の前の選手のどこがよいのか、わるいのか。そこを見る視点、ポイント。その解決のことば(引き出し)のすべてが指導者の力量です。その力量を高めるためにも学び続けたいです。
東北6県から、
たくさんの参加がありました。
9月、10月、11月と東北でのバレー塾・講習会の予定があると聞きました。
東北連合として、さらに協力団結し学び合える仲間として、
進められたらいいなあと思います。

参加者みなさんの「自分力」を
高める10種2分トレをがんばっている姿が見られ、
学び合える仲間の広がりを感じたバレー塾。
日々、進化し続ける自然体。
次回も楽しみです!