第1083回バレー塾

「自分と向き合う」
冒頭の「仲間づくり」の質問への僕の答えは「仲間って、他人に与えて貰うものではなく自分たちで作るものでしょ。教師の役目はそのサポートをするのであって、仲間を作ってあげるものではない。エンカウンターなどの手法を使って仲間づくりをするのは手取り足とり、教え過ぎ・与え過ぎと同じことだと思います。いかがなものでしょうか、私はそう思いますが」と答えたところでした。
自然体では現在、小学生からママさんまで誰もが自立を目的とした「自分トレ」というものを作って皆さんにやってもらっています。トレーニングやっている間は、誰も邪魔しない代わりに誰にも邪魔されない、
仲間に気を使う必要はありません。仲間に気を使うより、歯を食いしばるより、耳を澄まして
第1082回バレー塾


第1081回バレー塾
第14回 自然体バレー塾イン伊豆レポート
<土肥中学校 顧問 塩谷>
令和元年6月8,9日
自然体バレー塾は、長泉中学校体育館を2日間お借りして行った。参加人数は、2日間でのべ210名。小中学校の児童生徒の初めての参加者が多かった。指導者は、若手教員や外部コーチ、教育実習生も含め、多くの方が参加した。
☆自分トレの意義 (自立へのスタート)
「なぜ、自分トレが自立につながるか」そのことが、はっきりした。
指導者が手取り足取り教えないということ。
自分トレは心技体を鍛えている。三つへの自信につながっている。
一つ目は、自分トレをやりきったという、「強い心への自信」二つ目は股関節運動を中心にした「故障しない体への自信」三つ目は、理にかなった動きつくりによる「技術上達への自信」である。自分トレを自分で決断して、自分のペースで行うこと。誰に言われてやるのでもなく、怒られてやるのでもなく、黙々と自分で行う。わからない人は、できる人の動きを真似ながら、自分のペースで考え行う。これこそ自立のスタートである。
☆自然体バレーこそ、複式学級
自然体は、年齢制限なし。下は小学生や保育園、上は、中学高校、ママさんまで幅広い層の受講者がいる。そのすべての人が同じ練習を行う。同じ練習をする中で、それぞれのレベル能力を出せるようにする。このことを理解することは、指導者、教師にとっても大切なことである。もちろん、クラブチームやジュニア等もこの考え方を持つことが必要である。指導者は、年齢で一律に輪切りで指導するのではなく、全体を同じように指導する。頻度や精度だけが変わると考えた方がよい。いずれ動きの精度が上がっていくと考える。
ものの考え方ややり方は工夫すればできる。あとは、指導者の力量である。
☆しなやかな動きつくり(無駄のない動き)はじかないレシーブ、スパイクスイングを中心に行った。指導者は、無駄をなくすことを考えることに着目すべし。選手の動きの何が邪魔をしているという見方をするとよい。
屈曲反射、スイング時の力み、骨盤からの連動連鎖運動の動きつくり(しなり)
スパイクスイングの腕の振り方、踏み込みの際の力の入れる場所と空中での脱力。
左手の持っていき方や手のひらの向き、スパイクのフィニッシュ形のくの字
☆集中とリラックスを使った、メリハリのある講習会
技術向上に向けての段階的指導の中に、モーションバランストレーニングや映像を使っての勇気づけや心を育てるお話、また、クイズやゲームなど、飽きさせない講習会の組み立て方。集中とリラックスを上手に盛り込みながらの講習会は、子供たちの笑顔の継続につながっていた。
☆映像を使った、理にかなった動きの説明
「良いものを観ること真似ること。」よいものを脳に焼き付けることが、上達への第一歩。そのためによいものを映像として活用する。もちろん、モデルとなる正しい動きをしている選手を見つけることが大事。
☆子どもたちの悩みを解決する話や映像
今回参加した生徒の中には、チーム内のトラブル、顧問との関係、学校生活や私生活での悩み等持っている生徒が多かった。悩みのない人はいないと思うが、だからこそ、勇気づけをする講話や、心に響く映像は、子供たちの「自分力」をつけるものにかわる。「自分力」とは、内発的動機付けである。「よし、自分から頑張ろう」とする気持ちである。草野先生のお話はまさしく、「自分力」を高めていると感じた。
また、顧問との信頼関係が築かれると、子供にあきらめない心がつく。
子どもに「誰を信じて良いかわからないといわせる大人は、信じなくてよい」「自分自身を信じろ」ということなどもアドバイスとしてあった。
☆何といっても、草野先生の感性。一瞬にして、見極める目
最後に、今回の自然体バレー塾で草野先生の直感力のすごさを感じた。一瞬で人を見極める力にはびっくりさせられるばかりであった。その直感力のすごさで多くの人が救われてきたことも確かであると思う。
草野先生のお言葉から・・・。
※そうさせるのでなく、勝手にそうなってしまう。これがポイント。
※JOC選抜の練習をみて、自分たちだけでできるスポーツにしていくことが大切。
※技術の上達を自分たちが実感したときが成長である。
※やり方を覚えたらダメ。原理原則を覚えること。原理を覚えれば、応用ができる。
※小学生の時から正しい知識を覚える。(論理的説明をする)
※力量は、悪い時の最低の状態が、その人の実力である。
※できないから、どうしたらできるかをやるのかが練習である。
※人間の脳は、同時に2つのことは考えられない。悩みもこの方法を活用することができる。悩みは、何歳になってもある。悩みは悩みで消すことができる。
第1080回バレー塾
6/1.2で自然体バレーin東京を開催 しました。今回は高校総体予選1 週間前ということで、バレー塾の 形式ではなく昨年の秋に続いて2 回目の強化練習の形をとりまし た。 生徒の現状把握の基礎練習から始 まり、乱打形式でチームの現状を 把握し、また基礎練習に戻る。こ の繰り返しで少しずつチームで停 滞していた部分が流れていくよう に感じました。今回で一番感じた のは、チームでどのように動くの かをもっと徹底しなくてはいけな いということです。

【間のボー ル】【4車線の動き】この2つの 映像は何度も見ているのですが、 チーム全員で共通認識しなければ いけないことを再確認しました。◯グーパッポンでの、丹田に置く手がスプリットの瞬間に前に出てしまう。これは無駄な動きで、ディグのときには致命傷になる。◯フェイントボールに対して、右も左もいかなくてはいけない。先に待ち構えているとどっちもいけない。ゆっくり動いて自分しかいけないところに意識の比重を置き ながらも、どちらにも意識を置 く。そうするととれるボールが増 える。 ◯スパイカーは迷ってはいけな い。トスがズレた時にどうするか を決めておく。同じフォームで0.7、1、1.5のスパイクを打てる ようにする。 ◯フェイントを落とす時には見る 場所はひとつ。そこに相手がいる かいないかで、落とす場所を決め る。 ◯レシーブボールはトスのように 高く上げる。この感覚練習が大 切。 ◯速攻に入るときには一度、下が ってから遊びステップでタイミン グを合わせる。下がらないで走る ように入ると、タイミングが合わ ない。今回で私が開催する東京での自然 体バレーが20回を数えました。今 までご参加いただいた皆さま、本 当にありがとうございました。そ して、懇親会だけでもといつも顔 を出してくださる関東連合のみなさん、ありがとうございます。最 後になりましたが、草野先生、懲 りずに東京へ何度も足を運んでい ただきありがとうございます。時 間と場所が許す限り、30回40回と 続けていきたいと思っておりま す。

<日野台高校監督・ 杉山>
今回は、バレー塾プラス強化練習でした。いつものバレー塾と違い、強化練習がメインだったために、バレー塾もいつのまにか強化練習っぽくなっていきました。強化練習は、その学校のための、オーダーメイドの練習。まずは技術の確認から、ぐーぱっ、ポンのレシーブやっていることがバラバラで、安定感がないとの指摘よく見ると、確かにぐーっの部分で、指二本と丹田を抑える動きがバラバラ。そこから、一気にレシーブの位置に腕が伸びるのだが、そこで手が浮いてタメを作ってしまう選手。丹田を抑える動きがなく、手が浮いてしまっている選手。一人の選手が指摘されて、修正。そのことをみんなに伝える。意識してやり直す。
先生の現状把握が続きます。コート内で攻撃2と6人に分かれての練習。言葉だけで理解できず、動けない選手たち。3人で6m下がってのレシーブに変更中間点からのトスして下がってレシーブと、基礎練習に変更。新しいことにすぐに考えて対応できない選手たち。キャプテンのほうを見て指示を待ってしまう。普段からキャプテンが指示して動くことが多かった日野台の悪いところが出ていました。僕自身はイライラしてしまいましたが、いまの現象がチームの現状なんだと考え直して練習を見守りました。ここでの指示は一つだけ、レシーブを高くあげなさい!チームレシーブを落ち着かせるため確かに、早く攻撃して相手を崩したいことを求めすぎていて、セッターに余裕のない状態が多かった。それをセッターのせいにしていたところがあった。うーん、なるほどセッターがフェイントがとりにくいとの質問にも答えてくださった。どこに意識を持つか、泥棒のような足運び。右に寄るなら左を意識せよ

攻撃陣へ 覚悟を決めろ
自分はこうなったら、こうするんだという覚悟を決めることトスに文句を言わない。
どんなトスでも対応できる。
合わなければ、こうするという覚悟と技術を持てフェイントやプッシュは見る場所を一つ決める。見えたら逆。 見えなかったらそのままそこに落とす。至極当然なことなのだが、そこに僕も意識はなかった。
周りをよく見て!とか、なんで打てないんだ!とか、コートにいない僕にはその景色は見えていない。なのに… 視点の違い、考え方の違いです。
相手のフォーメーションを理解して、攻撃を組み立てるそのためには、こちらがバタバタしていてはなにもできない。まずは落ち着いたファーストレシーブこれをトスにする 高い二段レシーブする場所をしっかり意識!日野台と第一商業ではもちろん違うわかっていたようで、甘い部分。
レシーブの質を変えることに、選手は四苦八苦していたが、その答えを教えない。
そうすると、選手は自分で試行錯誤しながら獲得してゆく。少しずつヒントが出される、ひざ滑り使えば、よくなるよーー。獲得していった答えをお互いに教えあいながら進む。今回、一番時間を使ったのはこの部分でした。
そして、バブリーダンス!2分トレやっているときに、そういえば文化祭でこれやった選手いますよと話したのをきっかけに、突如バブリーダンスやれ!との指示。今の選手たちはすごく短時間で習得!驚きですね。

バレー塾は技術練習!ボールを自由自在にあやつる技術。
強化練習は、そのチームに合わせた、身についた技術の使い方の講習。
正にオーダーメイド!
バレー塾と強化練習会、指導者講習会と、
常にバランスよく開催してくださる第一商業のみなさん。
今回もかゆいところに手が届く講習をしてくださる草野先生!
ありがとうございます。
勝っても負けても、思い切りやってきます。
