第1097回バレー塾
第1095回バレー塾
【実技】 上路記
県内強豪校の2年生セッターが参加してくれたこともあり、ハイレベルなものとなりました。
(高速バックトスや第3のトスなども)
講義で話された内容、その高度な技術を誰もができるように、段階的に、体系的なドリル。
次々にその場で考えだされ、そのスピードある開発、創造にびっくり。
そのドリルを参加者全員がやり、気づけば、小学生もやって、ついていっています。
精度はまちまちですが、全員でできる、学べる複式学級の実践を目の当たりにしました。
なぜ2分間10種トレで、指示も注意もなく
自分と向き合うのか?
頑張っている人を
見るためです!
周りの人の頑張っている姿を見て、自分も頑張る。頑張る新しい自分との出会いがある。
自信にもつながるものと思いました。
6方向トレを50代の指導者の方ががんばっている様子を先生は見逃さず、紹介。
スピードアップも促し、参加者全員にいい刺激となり、会場全員もスピードアップ!しました。
【懇親会】
21人が参加した懇親会。集まった人の分だけ、質問、悩み、相談がありましたが、先生は即回答(学んだばかりの、本質を見極め、多面的思考による第3の答えも)。その解説、アドバイスに参加者みなさんが納得顔。
アドバイスは、思いやりがあり、愛があり、勇気づけられるもの。
みなさんの表情が晴れていったように感じました。
【感想】
グレタ・トゥーンベリさんの演説映像で始まった講義。みんなが感心する演説の姿、「行動の大切さ」を伝えるその内容。たったひとりの少女の行動が世界を動かしている。これがインターネット時代。世界のすごい人を見られる。良いものが見られる。ひとりでもいいこと、正しいことをやり続けたらいい。
福島県から、個人で参加した小学生5年生、中学生2年生。孤独に負けない、ひとりでも行動できる心の持ち主たち。ひとりでも行動できる、正しいことをやる、それができる、やれる根っこを持った子ども達から勇気をもらいました。同時に、それは周りにいた指導者さん、お母さんのたくさんの愛情があってのことと、優しさと温かさも伝わってきました。
浜松のファーストペンギン、福島のファーストペンギン(今回参加してくれた小、中学生)に、刺激をもらい、岩手でも大船渡から参加された方がまた大船渡で開催したいと動き出しました。今回来られなかったものの、いつも先生からズバッとつっこまれ、発破をかけられている指導者の方から、岩手でも自然体勉強会を自主開催しようと新たな動きの提案もありました。
雫石のバレー塾も11回目を数えますが、自然体を知れば知るほど、そのすごさを知り、学べば学ぶほど、世界が広がったバレー塾でした。もちろん参加者全員が充実かいっぱい、満足顔の笑顔でした。
正しいことをやり続ける、行動する。
この雫石のバレー塾の継続開催も、です。
次回は3月28日、29日。
みなさん、さらに学んでいきましょう。
第1094回バレー塾
第21回 自然体バレー塾 In 静岡 杉山
今回一日のみ、参加させていただきました。迷って、調整してみますとの、私の言葉に、それは無理できるってことや、無理できることは無理やない、決断や!と言ってくださり、
背中を押してくださった草野先生。急なのに受け入れてくださった岡田先生ありがとうございます。
今回の初日は座学!なぜ私が、届くところまでは足を運ぶのか?実は今日の帰ってからの他校とのゲーム練習でよく分かりました。
自分の頭が整理されること。
選手のプレイの迷いに、私自身がイライラしない。
これは、これだけ長く自然体と関わっていても、つい、矢印が選手に向かってしまいます。
それが、先生と会って、話を聞いて、その仲間と飲んで交流すると、それがなくなっていくんです。
今日も、ゲーム練習で、セッターが迷ったポジショニングや迷ったトスで、結局チームがピンチに陥ってしまい、崩れてゆくというシーンがありました。
その場面で、つい、セッターに、苦言を言ってしまって後で、後悔することが多いのですが。今回は、さあ、どうする?バタバタして、落ち着かないよね。どうしようか?
じゃあ、次は全員で、ライトサイドを狙って崩して、チャンスボールが来たら勝負しよう。という風に、チームのやるべきことを決めて指示することが出来ました。
その指示が正しいかどうかが問題ではなくて、チームの向かう方向を決めてチャレンジするという風に変えることが出来たのです。それまでは、つい、ミスをした選手に苦言を言ったり、嫌みなことを言ってしまうこともあったのですが、自分に矢印を向けて、考える。方向を決めるということが出来たように思いました。少し違うかもしれませんが…
目的は、全員で同じ意識をもってプレイすることでした。
今度は自分たちでも考えて話してみようという風に進みます。
これが、実は、今回の座学の質問で、最初は選手も自然体メニューで練習をやるのだけれでも、だんだん、やらなくなってしまって、どうすれば維持して練習に取り組めるのか?といったものがありましたが、まさ私は私の心がそれで、未熟な自分を感じます。
それが、ライン研修での復習によって、何度も引き戻されているというのが現状です。特に
この私自身の心の問題は、座学を聞くこと、草野先生や自然体の仲間に会うことで、正しい道に引き戻されます。だから、何度も足を運ぶのだな、と感じます。
悩める指導者の皆様、未熟な心で選手を傷つけてしまうと感じている皆様、何度も何度も足を運んで、会って、勉強して仲間との時間を共有することで、きっと道が開けると思います。少なくとも私はそうです。(私だけかな…)
今回の座学は、また自分自身、襟を正すことにもなりました。
★自分の教える種目について、調べる、勉強するのは当たり前。
20年30年後の選手を(人間を)育てるのが指導の本質。
部活動で得られる力を、世の中は求めているのではないのか?
選手の健康と未来と幸せを常に考える
これをなくしてしまえば人間ではなくなる、40歳で元気になるための基礎を!
★令和のバレー
自分で判断して行動する 自立
入力する接触や、体験が少ない現代。刺激の入力を大事に!
指導者は選手にブレーキをかける
なぜならば、けがをさせないため、健康と未来のため。
ケガするまで追い込むなんてありえない。指導者の役割自体が違う。
科学的 理論的 実証できる 検証済み 再現できることが必要!!
原理があれば応用が出来る。良いイメージを見せる。だからライン研修!
映像の力、それ以上はライブの力
自分たちで作り上げる。できると楽しい。完成イメージを持つ。
先生も楽しい!先生が楽しくないことが、選手が楽しいわけがない!!
選手の6つの顔を理解せよ。
PNF基本
今回、大変むつかしい内容を、ものすごくわかるように説明してくださいました。
その中で実践を行い。そのやり方と効果を体験。
これは基本をある程度理解して、やり方をたくさん知りたいと思いました。
これをやるとしたら、時間がかかるし、その場でないときっと分からない。
少しだけでも今回触れられたので、少しずつ、深めていきたいと思います。
何度も通うのは、前には分からなかった新しい発見があり、忘れていたものを思い出し、選手に向かいそうな自分の悪い心を自分に向けるために、僕には必要なものです。
選手の20年後の幸せのために!なんどもかみしめて。また、体育館に向かいます!
今回もありがとうございました。
あったかい雰囲気の静岡の皆さん。お世話になりました。
第1093回バレー塾
第22回自然体バレー公認講師養成講習会受講レポート
令和元年9月15日 チームアカルイミライ 尾上 晋太郎
令和の時代に必要な指導者とは
A君の身長は160cm、B君は165cm、C君は170cm、D君は175cm、 E君は180cmです。C君の次に背が高いのは誰ですか?という質問に対して、ほと んどすべての人がD君と答える。ほかに答えはないのか?確かにA君を基準に考えれば D君だが、E君を基準に考えると・・・?
文章やSNSなどで相手に伝える際には、思い込みによるトラブルを防ぎ、誤解を招 かないよう注意が必要である。
◎トロッコ問題
制御を失ったトロッコがレールの上を走っている。レールの先には5人の作業員が作 業をしており、そのまま行けば5人が死ぬ。作業員の手前にはポイント(切り換え)が あり、ポイントを切り換えれば5人は助かる。しかし、切り換えた先には別の作業員が 作業をしている。あなたならどうするか?これをチームに置き換えた場合、指導者はどちらか一方の子どもたちのために、もう 一方の子どもたちを犠牲にするような二者択一をしてはいけない。欲張ってどちらも助 かる「第三の答え」を探さなくてはいけない。※自然体で行う「ストレッチ&トレーニング」も第三の答えの1つである。
◎指導の本質を外さない
指導の本質を外さないとは、「まっとうな人間」であること。これがなくては人間が 人間でなくなるもの(本質的要素)と、なければなくてもよいもの(付属的要素)を見 極める眼力を養う。枝葉末節にとらわれず、社会や周りの環境に文句を言わず、自らが 行動を起こす。してはいけないことをしなければ、人は自然とついてくる。
「お前のせいで負けた」、「アホ!ボケ!」など子どもたちの人格を無視した発言は、 教育者として失格である。言われた人間の心にどう響くのか?人格の根っこを崩すよう な行為に対して、我々は子どもの健全な育成を守るために戦わなければならない。
自立とは、自分で立つ。自分の意志で物事を実行すること。自律とは、自分で律する。 無意識の部分を意識してコントロールできること。
◎発信力を身につける
肩・肘・手首の連動連鎖、前腕の回内・回外など、難しい言葉を子どもたちにいかに 分かりやすく伝えるか。「泥団子ピカピカ」、「ひよこなでなで」、「車のハンドル」や「オ ノパトペ」などは何を表しているのか。具体的な言葉で明確に伝える。言葉で伝えるの が苦手なら文章でもいい。自分なりの強みを持つ。今や小学生でも一人1台iPadやタブレットが当たり前の時代。子どもたちに負け ないよう、ITリテラシー(情報通信技術の活用能力)を高めなくてはならない。
指導者自らが模索する姿(R&D:研究開発)を子どもたちに見せることが重要。矢 印を選手に向けず、自分に足りない部分と素直に向き合うこと、選手が指導者に「NO」 を言える関係が信頼関係を作る第一歩である。
◎人の悪口は堂々と!?
陰でこそこそしたり、憎しみを持って相手を批判したりするようなことは言わない。 人を嫌いになるには、まず相手の好きなところを見つけてから嫌いになる。そうすれば、 嫌いな相手でも認めることができる。もし、本当に嫌いな人であれば、距離を置き、一 切付き合わないことである。
◎仕事と職業
「仕事」とは相手に喜びを届け、自分が生きがいややりがいを感じられるもので、「職 業」とは仕事を達成するための手段である。「業務」とは仕事をこなすための一つ一つ のタスクである。(例えば、「人の役に立ちたい」という仕事を達成するために、「教師」 という職業に就き、「子どもたちの指導」という業務をする。) 人は仕事を与えらると、その仕事に必要な業務を考えるが、業務を与えられると、その業務以外やらない。人に任せるときには業務ではなく、仕事を任せる。
◎人生とバレーボール
1つのリンゴを3人で分けるには、リンゴを3等分にすればいい。しかし、選手に注 ぐ愛情は分けてはいけない。それ以上に100でも200でも与えてあげる。指導者に はあたかもスナックのママのように、相手に「自分の方を向いてくれている」と思わせ る技量が必要。
人生の挫折にくじけない人間形成をするのが教育の根本である。40歳になったとき にイキイキ、ワクワクしている人がいい。自立型人間形成を目指す。社会に出て5年間 のうちにどんな人に出会えるかがとても重要。もしそのような人に出会えなければ、自 分がそういう存在になればいい。君はどう生きたいのか?自分は自分の人生の生きているのか?本当に幸せなのか? バレーボールを通じで何を子どもたちに教えるのか?今一度自分に問いただす。たとえハチドリのひとしずくであっても続けることが大切。諦めたらそこで終わり。
◎技術と解剖学も
今回の講習会は、人間学はもちろんのこと、勝つための技術やかなり専門的な解剖学 も学んだ。自分たちの学生時代には「腕を振れ」、「肘を上げろ」などと大ざっぱに体の 部位を指摘されただけであったが、今回は筋肉の名前や構造、関節の仕組みなどをはじ め、なぜ体幹トレーニングが必要なのか?PNFとは何なのか?反射と反応の違いや可 動域と可動性の違いなど医療系専門学校さながらの講義が続いた。
◎小平選手と学び
スピードスケートの小平奈緒選手と清水宏保氏の対談から。両氏とも解剖学にも精通 しており、聞いていて清々しい気持ちになれる。小平選手は、対戦相手は敵ではなく、 自分自身を高めてくれる仲間という感覚であるという。無敵とは誰にも負けないことで はなく、敵を作らないことであるという本質を学ぶ。
また、小平選手から「スピードスケートから学ぶ楽しさを学んだ」、「学びを得たもの が勝てる」、「楽しいから学ぶ」という言葉が出てくる。世界の頂点に立った小平選手が、 今もなお歩みを止めず学び続ける姿勢こそ、我々指導者が学ばなくてはならない。
学びとは、正しい答えを出すことではなく、考えることである。
◎ファーストペンギンとの対面
今回、浜松市からジョイントプラクティスラボの中心メンバーである4人の方が参加 してくれた。立ち上げの経緯や当時の苦労話、現在の活動状況、そして今後の展望など 熱意あふれる話を聞くことができ、自分自身もエネルギーと新たなアイデアをもらうこ とができた。
初対面であったにもかかわらず、すぐに意気投合し講習会の雰囲気に溶け込むことが できたのは、「自然体」という共通言語があったからだと確信する。
◎常に新しい理由
講習会に参加して思うことは、先生の話は常に進化しているということ。過去に配信 された動画であっても、切り口が変化していて見るたび、聞くたびに新たな気づきと学 びがある。それは先生が「我々の何百倍もバレーのことを考えている」から。その理由 はバレー塾に来た子どもたちや講習会に参加してくれる指導者をがっかりさせない、裏 切らないため。我々も先生に置いて行かれないよう学び続けなければいけない。最後に、草野先生はもちろんのこと、講習会のお世話をしていただいた岸田夫妻、全 国各地から集まった同じ志を持った受講者の方々と一緒に学ばせてもらったことに心 から感謝いたします。