今日もたくさんの事を学びました

公式戦が終わった後の6年生の指導
この季節になると六年生にとって最後の公式戦となる大会が行われていきます。上の大会に進出できなければ、六年生はそこで引退ということになります。
私のかつての指導法は、「厳しくされないことのアクセント」をつけることでした。どういうことかというと、公式戦が終わるまでは六年生に厳しくし、負けると「厳しくしない」というスタイルでした。負けたあともローカル大会等がありますが、新チームへと明確に方針転換していました。その中で六年生へは「今まで厳しい指導についてきてくれてありがとう」という言葉を投げかけていました。そんな言葉を掛けられると、六年生は優しくされることへの寂しさを感じます。そして、五年生以下には、「厳しくされることへの充実感」を植え付けるのです。
というか、日本全国、全ての部活において、こういった指導スタイルを貫いている指導者は多いと思います。ある意味、「厳しさのアクセント」は、部活の伝統的な指導スタイルと言っても過言ではないと思います。
しかし、私は自然体バレーに出会い、こういったスタイルにも疑問を感じるようになりました。
「公式戦という目的がなければ一生懸命にやらない選手たちを創りだしているのではないか」
「厳しさのアクセントで子どもを引きつける指導法は、子どもの成長を本質的に見据えているのものなのか」
監督生活の最後の方は、こんなことをぼんやりと感じていました。
公式戦が終わると、六年生は日記に「先生に厳しくされないバレーが何だかとても寂しいです」とよく綴られていました。そういった文言に「俺の指導法は間違っていなかった」と自己陶酔に浸っている自分がいました。この自己陶酔型の指導は、体罰指導者に見られる「殴って暴言をあびせて、とことん精神的に追い詰めて一時的に思考回路を破壊してから、優しい言葉を浴びせる」というスタイルと根底的には変わらないと思いました。
しかし、大切なことは、公式戦という目標がなくても、監督に厳しくされなくても「どんな時も一生懸命にひたむきに努力する選手」を創りだすことなのではないでしょうか。
どんな状況下でも素直に生き抜く選手を創りだす
こんな指導法が指導者にとっても選手にとっても目指すべきスタイルなのではないでしょうか。
公式戦が終わった後の六年生にどんな指導をしていますか?
このあたりも考えてみることも指導者にとっては大切な視点なのではないでしょうか。
バレーボールは
笑顔で指導しては
だめなのでしょうか?
上に行けば行くほど濃い人たちがたくさんいるバレー界。トップレベルが集まる練習会は、体育館に入っただけで緊張感が漂ってきます。私も長くそんな中にいたので、そんな世界が当たり前だと思っていました。私も全国を目指すようになってからは、小学校だけでなく、中学校・高校のトップチームとも練習試合をしていました。そこに行くと、選手を追いこんでいる様々なシーンをみました。
ワンマン系のしごき、人格否定の暴言の数々、ビンタや蹴りも見ました。公衆の前で行えば、即逮捕されるような光景がたくさんありました。しかし、そういった世界に悪い意味で慣れてしまうと、それが当たり前だと思うようになります。それこそが怖い落とし穴です。
先日、中学校と高校の練習試合を見る機会がありました。入った瞬間に感じたのは、「うわっ、疲れる」という感覚でした。指導者から発せられるオーラが疲れる感覚なのです。私が全く何も知らない素人でしたら、とても話しかけることなんてできません。体全体から、「不機嫌オーラ全開」なのです。目つき、態度、発せられる言葉・・・。さすがに体罰はありませんが、それでも異常な雰囲気の集団の大人たちです。
そこにはバレー指導を始めたばかりの若い先生もいました。そして、その先生もそのような「不機嫌オーラ全開」の態度で指導をしています。以前見た時は、もっと楽しそうな雰囲気が漂っていましたが、たった一年ほどで別人のようになっていました。やはり、各地区のトップレベルチームの指導者は50代が多いです。その人たちの世代は、
不機嫌オーラで指導するのが当たり前でした。
態度と雰囲気で選手を威圧するのです。
また、自分も先輩たちからそのような態度をされてきました。地区の練習会などをする時は、そういった威圧系タイプの指導者が講師になります。立ったり座ったりするという軍隊みたいな訓練を永遠と続けます。また、ひたすら声を出してランニングしまくるという練習が伝統メニューです。そこでバタバタと選手たちは倒れていきます。そういったチームの選手と指導者に「ここに来る以前の問題だ」という厳しい一言を浴びせます。講習会を楽しみにしていた新入部員の一年生は絶望してやめていきます。また、バレー界に入ったばかりの若い先生のチームには、礼儀がなっていないということで、みんなの前でそのチームと指導者を罵倒します。見せしめのような光景です。
多分、全国でこういった指導場面の色彩が強く残っているところが中学校ではまだたくさんあると思います。
そういったことをしているのが50代の先生です。自分のされてきたことと同じように接することがバレー界なんだという固定観念にとらわれています。
しかし、最近そういったところを何とかしようとする新興勢力のような新しい勢力が出てきている地区も見られるようになってきました。すごいことだと思います。勇気のある取組だと思います。
「相手の立場に立って物事を考えること」
それこそが今のバレー界には求められているのです。
50代の先生が悪いと言っているわけではありません。ただ、自分がされてきた指導法をどこかで振り返ってみてください。バレー界の将来を考えれば、「変革」することの大切さに気付くことと思います。
自分を磨く→ ここ
改訂版
【第7回 自然体バレー塾 in 千葉】開催要項
1 目的 子どもたち(選手)の将来を見据えた
正しい指導方法を学び指導者の資質向上をめざす。
そして、参加者(選手・指導者)の心の成長を促す
きっかけづくりを目的とします。
2 開催日 平成28年11月26日(土)・27日(日)
3 会場 JFEスチール 東日本製鉄所 千葉体育館
(043-263-1166)
4 主催 『自然体バレー塾in千葉』実行委員会
5 後援 千葉市教育委員会・千葉市バレーボール協会
6 講師 草野健次先生 自然体バレー塾 塾長
『自然体バレー塾』を検索してみてください。
7 日時 ①平成28年 11月26日(土)
2Fアリーナ(受付開始8:40)
9:00~12:00 人間学講話
13:00~17:00 実技指導
②平成28年 11月27日(日)
2Fアリーナ(受付開始8:40)
9:30~16:30 実技指導
(会場内ではスクリーンで映像を流します)
8 対象者 指導者・選手(小学生、中学生、高校生、一般)
※学校・チーム単位、個人での参加も受付けます。
選手の参加は約300名/1日とします。
9 参加費 高校生まで1日500円、大人1日1000円
(団体の参加費、昼食費は受付でまとめて集金します)
10 申込方法 事務局の土田龍次までご連絡ください。
参加申し込み書をお送りします。
PCアドレス:konan149@yahoo.co.jp
携帯アドレス:i-love-konan.ryuji@ezweb.ne.jp
FAX:043-262-2895
TEL:080-5030-0234
11 申込期限 定員になり次第締め切らせていただきます。
12 懇親会 26日(土)18:00頃から懇親会を開催します。
会費(6,000円/人)
13 その他 ●昼食(600円)を希望される方は申し込み書に明記下さい。
●懇親会に参加希望の方は申し込み書に明記下さい。
●宿泊を希望される方は斡旋します。申し込み書に明記下さい。
●運動中における傷害等について応急処置はいたしますが
所属団体加入のスポーツ団体保険を適用してください。
●チーム、個人で参加の方も各自ボールをご持参ください。
1)期 日
平成28年11月12日(土)~13日(日)
2)会 場
両 日 大津市立 打出中学校 体育館
〒520-0804 滋賀県大津市本宮2丁目46-1
(最寄りの駅は、JR大津駅です)
3)時 間
午前9時~午後5時まで
4)内 容
普通の中学生が成長するための強化練習
(*通常のバレー塾ではありません)
5)参加費
指導者:ひとり¥1,000- (1日)
(*会場の都合上、選手の外部募集はありません)
6)昼 食
指導者:1食¥700-
7)懇親会
12日(土)午後7時ごろより
(場所:大津駅付近で計画中)
8)問合せ・申し込み
指導者の参加ご希望の方は、
10月31日(月)(期限厳守)までに沖本宛に
メール(uchidejhsvbc-coaching@yahoo.co.jp)で
下記の必要事項を書いて、お申し込み下さい。
①氏名 ②連絡先 ③お弁当の注文の有無
④懇親会の参加の有無 ⑤その他
問い合わせについても、上記メールアドレスにお願いします。
(LINEによる申込みはご遠慮願います)
*中学校へは直接連絡しないで下さい。
*宿泊希望の方は、各自で予約をお願いします。
紅葉の季節に一緒に勉強しませんか?
訂正版 【第17回自然体バレー塾in静岡】
1.目 的 子供たちの将来を見据えた正しい一貫指導方法を学び、
指導者の資質向上を目指すとともに、参加者(選手・指導者)
の技能と心の成長を促すきっかけづくりを目的とする。
2.開催日 平成28年 10月15日(土)・16日(日)
3.会 場 15(土) 静岡市立高等学校(静岡市葵区千代田三丁目1-1)
16(日) 静岡市立清水第六中学校(静岡市清水区天王西10-40)
4.主 催 『バレーボールを通して子どもたちを幸せにする会』
事務局 担当:岡田直樹(清水第六中学校)中学校への問い合わせはご遠慮ください。
5.講 師 草野健次氏(自然体バレー塾塾頭・日本バレーボール協会公認講師)
『自然体バレー塾』を検索してみてください。
6.内 容 講師におまかせしてあります{モデルチーム、清水六中他}
7.日 程 両日とも 受付 8:30~
随時、講義(解説)をはさんでの実技指導 9:00~17:00
講習内容は毎回、変化・進化しています。新メニューも続々登場します。
8.参加者 会場の定員に達しましたので、選手の受け付けは終了します。
指導者については、制限がありません。ふるってご参加ください!
9.申込方法 FAXまたはメールにて事務局までご連絡ください。
申込用紙を送付しますので、必要事項を記入の上、申し込みください。
10.参加費 両日とも、高校生まで1日500円、大人2000円
(参加費、昼食費、懇親会費(5000円)は各会場受付で徴収させていただきます。)
懇親会に参加される方、お弁当を注文する方は、別紙申込用紙に記入してください。
11.★申し込み&問い合わせ
「バレーボールを通して子どもたちを幸せにする会」事務局
担当:岡田 直樹(静岡市立清水第六中学校)
TEL:090-8499-1702 mail:nokegao@i.softbank.jp
FAX:054-366-6520
清水第六中学校への問い合わせは、ご遠慮ください。
12.☆オプション 15日(土)夜の勉強会「懇親会」(で参加費5000円の予定)
※今回も、清水の「海の幸」をつまみに、夜の勉強会を実施する予定です。
☆宿 泊 ご相談ください。
第7回 自然体バレー塾in旭川 研修会 開催要項(最新版)
期 日 平成28年10月21日(金)~23日(日)
会 場 旭川市立神楽中学校 旭川市神楽6条12丁目
旭川明成高校 旭川市緑町14丁目
主 催 旭川バレーボール協会指導普及員会
参加費 一般・指導者 21日・23日500円・22日1000円
生徒 22日・23日ともに500円
参加申込 神楽中学校 小林 昌史 TEL 0166-61-7196
FAX 0166-61-7197
※ 指導者の方で22日の昼食をご希望の方は、1食800円で準備致します。
※申込は、先着順と致します。申込多数の場合、会場の都合によりお断りさせていただくことがありますので、ご了承ください。
【第1日目】 指導者研修会
10月21日(金) 会場…神楽中学校図書室 対象…指導者
17:15 受付開始
17:30~ 研修会開始
20:30 研修会終了
【第2日目】 技術講習会・指導者研修会
10月22日(土) 会場…旭川明成高校 対象…小学生・中学生
8:30 選手集合 受付開始
9:00~ 講習会開始
16:30 講習会終了
【第3日目】 技術講習会・指導者研修会
10月23日(日) 会場…旭川明成高校 対象…小学生・中学生
8:30 参加選手集合 受付開始
9:00~ 講習会開始
12:30 講習会終了
<参加者レポート>
本日は、ウエンディ強化練習会に参加させていただき、ありがとうございました。今回は、M先生が生徒と一緒に参加されました。地元の中学校が自然体の強化練習会に参加してくれている!!私は午後からのわずかな時間しか参加できませんでしたが、夢のような光景に、涙が出そうでした。
ウォーミングアップ→ゴリラステップ→ネット七種→レセプション
→セッターを入れて→・・・
とだんだん実戦に近くなっていきます。
合間合間にダンスやステップが入ります。
「なんで練習の合間に遊びやダンスやステップを入れるかわかるか?それはな、君らの『心のスイッチ』を入れ替えてるんやで。試合ではな、ミスしたからといって前のプレーを引きずってる場合じゃないんや。ピッというホイッスル一つで次のプレーが始まるやろ。パッと気持ちを切り替えなあかんやろ。その練習やで」と草野先生。初めて聞く子ども達は、なるほどと感心してる様子でした。
『5年生の担任』の動画も見せていただきました。
「小学校4年から6年の間に聞いた良い話は、ずーと記憶に残るんやで。
子ども達に答えを与えなくても、子ども達は自分たちで答えを探していくんや。
映像を見ながら、自分の中でイメージを膨らましていくんや。」
もしかしたら、今日の参加者の中に、将来教師になる子がいるかもしれません。その子が壁にぶつかったとき、この動画を思い出すかもしれません。
もしかしたら、今日の動画を見て「教師になりたい」と思った子がいるかもしれません。
今ここにいる子たちが、この先絶対にバレーを続けていくとは限りません。
この子たちがどんな道を選んでも、どんな道に進んでも、自然体で学んだことがきっと役に立つ、生きる力になると強く思います。
『ベストを尽くす体験をした者はベストな結果を残した者に勝る』
「勝ち負けではないんやで。
ベストな努力をした人には、
ベストな努力をしたという
結果が残るんや。
ひたむきに努力をする姿は
美しいなぁ。」
五條東中からも4名の選手が参加していました。
彼女たち、本当に明るくて、素直で、バレーがとても楽しそうでした。
「指導者の人柄が出るんやろうな。」草野先生がポツリとおっしゃいました。
小さな問題が・・・
私が自然体バレーを中心軸にしたのは、勝てなかったことよりも、チーム内の人間関係の修羅場にたくさん出会ったことがあげられます。
チーム最後となる公式戦の前に6年生の保護者たちが私の所に来て、「明日の試合は6年生を使ってほしい。勝っても負けてもいいから6年生で試合を終えたい。そうでなければ、明日の試合はボイコットする」と言われたことがありました。
ここに来て、どうしてそんなことを言うの? 地獄に突き落とされました。しかし、指導力も信頼もなかった当時の自分は、保護者の言うことを聞いてしまいました。
試合はあっさりと敗退。試合中、保護者の応援が6年生と5年生以下の二つに分かれるという異常な光景がありました。
試合後、保護者の所へ挨拶に行くと、6年生の保護者は自分の娘を泣きながら抱きしめています。しかし、そこに注がれる冷やかな周囲の視線・・・。空中分解したチームの末路でした。
私はこのとき、もうバレー指導はやめようと思いました。
けど、どうしてこうなったのか。全ては指導技術と同じく未熟な自分の指導理念のなさが招いた結果だったのです。
悲惨な末路に至る過程には、いくつもの悪い前兆がありました。
例えば、
①練習試合での送迎車の配車では、あそこのうちの子は乗せた
くないなどの声があがる。
②ユニフォームを新調するが一部の親だけでデザイン等を勝手
に決めて注文。
③監督の選手起用・采配へ保護者が口を挟む。
こういった変化に場当たり的な対処方法しかなしえなかった自分がいました。
「どうやったら、選手だけでなく、保護者の思いも『心ひとつ』にすることができるのか?」
そんな思いを強烈に抱いたのを覚えています。
そんな時に出会ったのが自然体バレーです。
かつての私と同じように大切な試合を前にチーム内の不協和音で悩んでいる監督さんもたくさんいるはずです。けど、その辛い思いは必ずやこれからプラスとなって生かされていきます。
指導をやめないでがんばってください。
少しずつ、ほんの少しずつでいいですから、がんばってみてください。そしたら、ずっとがんばれます。
そしてそんな時こそ、草野先生の発してきた言葉に耳を傾けてください。きっと乗り越えられるはずです。