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<   2016年 01月 ( 16 )   > この月の画像一覧

学級が荒れていた時代を思い出して



1、はじめに


一般教諭として担任を持っていた21年間、その中で、どうしても忘れることのできない一年間がありました。今までは思い出したくもない過去でした。けど、10年ひと昔というように、時間の経過がその頃の辛さを薄めてきたように感じられます。今から15年前、2校目に転勤したばかりの頃のことを思い出してみます。


2、学級の実態

 

 22人のクラスの中に次のような児童が存在していました。

 ①ADHD傾向3人 ②AS傾向1人 ③LD傾向1人 

 ④愛着障害傾向2人

 学級の約三分の一の児童がこのような状態にありました。これらの子どもたちが刺激しあいトラブルが続発しました。まさに「化学反応」というべき状態でした。私がそれまでに担任した学級全てのトラブルを合わせても達しないような量が2年間で発生しました。生徒指導上のトラブル、いじめ問題、保護者同士の確執、トラブルとクレームの宝庫というべき学級でした。学校では子どもたち同士のトラブル解決、夜は保護者からのクレーム処理に追われる毎日・・・。


3、正対すること!


学級の荒れは、体験した教師でなければ辛さも解決策も分かりません。まさに格闘の連続です。また、心が折れそうになる自分自身との闘いでもあります。自分の全てが試されているときです。その学級が荒れている中で、当時の私が考えていたことは、次の三つでした。

①必ず乗り越えられる ②卒業式までは、這ってでも学校へ行く ③この経験を記録しておく


4、荒れと戦うために!

 

 (1)今日は何個トラブルが起きるか

   

  毎朝、今日は何もしなければいいなあと思って出勤します。しかし、朝からトラブルが発生します。靴かくし、登校中のイタズラなど・・・。朝から笑顔はなくなり、一日中ブルーになります。けど、発想を逆転させました一日十個までのトラブルを覚悟します。備簿録に○を十個書いておきました。一回トラブルが発生したら一つ塗ります。そして、一日が終わります。だいたい五個か六個で終わります。すると、今日は半分のトラブルで終わることができたと思い、自分を少しだけ安心させます。

 

 (2)気迫を持って子どもの前に立つ

   朝の挨拶から子どもの前に立つときは常に気迫を持ちました。目に力を入れて子どもの前に立つことを心がけました。教室全体を制圧するしっかりとした声で立ちます。また、廊下を歩くときも下を向いて歩かないようにしました。

 

 (3)子どもより先に行く

   朝は、早く行き、誰もいない教室で子どもを待ちました。体育の時は、体育館で子どもを待ちます。子どもより遅れていった時、そのちょっとした時間にトラブルは発生しました。空白の時間をつくらない。子どもの全てを自分の目で確かめるつもりで先に行きました。

 

 (4)給食は教師が采配する

   学級が荒れると給食が弱肉強食状態になりました。高学年になると普通は子どもたちだけで準備できるのだが、緊急事態の時はそのようなことは言ってられません。教師が配食をチェックし、目配りをしました。

 

 (5)淡々と授業を進める

   子どものトラブルは、ほとんど休み時間や放課後におきました。最初の頃は、授業が始まってからもその処理に引きずることがありました。けど、授業が成立しないと、余計に落ち着かなくなりました。そこで緊急性を除くトラブル以外は、放課後に解決することとして、淡々と授業を進めました。不思議と落ち着いていきました。授業が成立すると、あとはこちらのペースで様々なトラブルにも対応することができました。

 

 (6)家ではすぐ寝る

   家に帰ります。明日のことをいろいろと考えます。憂鬱になり、布団に入らずソファーで寝てしまうことも・・・。電気はつけっぱなしで疲れた状態で寝る。これが最悪でした。学級が荒れるとエネルギーの使われ方が半端ではありません。普通だったら何でもないことにエネルギーを使います。席替え、遠足、運動会・・・。だからこそ、体調を万全にしておくことが必要でした。教師は体力勝負だと実感しました。

 

 (7)かすかな成功事例を記録する

   荒れている中でも時々、かすかにうまくいくことがります。計算をやっているとき、図工で版画を制作しているときなど・・・。また、やんちゃくんが活躍してしまうような教育活動もありました。そのようなかすかな成功事例を記録しておき、学級通信や保護者会で発信しました。この取り組みが少しずつ学級の落ち着きを取り戻すきっかけになりました。


5、プライドと見栄を捨てること


 これができなくて最初の頃は地獄を見たと思います。自分の学級でこんなことが起きてはいけないと考えてしまいました。でも、途中からその考えがなくなりました。それは、「比較」をやめたからだと思います。つい、自分の学級と他の学級とを比べていました。自分は自分・・・。ダメな自分も認められるようになりました。途中から、「こんなに問題のあるクラスを担任できるのは、なかなかないことだ」と開き直ることができました。

 また、極めて重要なのは、授業を成立させることでした。もし、これで、日常の授業が成立しなくなったら末期症状を迎え、学級は本当に崩壊していたと思います。私の授業レベルは決して高くはありませんでしたが、それでも最終防波堤として、日常の授業が荒れをギリギリのところで食い止めていたのだと思います。

 学級が荒れたときの対応の中心は、教師がいい意味で「何とかなる」と開き直り、授業を成立させることで解決の糸口が見つかってくることを学びました。



 今、バレーの子どもたちの指導で悩んでいる指導者の方へ・・・・・。子どもがついてこないと感じている時に、説教はタブーだと思います。子どもが楽しいと思う練習メニューの構築をしながら、徐々に子どもの心に言葉を投げかけていくとよいと思います。

 学級崩壊しているクラスを立て直すには、一時間の授業の充実が特効薬です。バレーも一回の練習の充実が何よりも大切になってくると思います。














by kusanokenji | 2016-01-29 08:20 | ■連載“日々努力”

【保護者会会長という、辛さと向き合う強い女性】


小学校バレーで大きなウェイトを占めるのが、保護者会の運営です。

私も保護者会に攻撃されたこともあれば、反対に救われたこともあります。


 しかし、保護者会の役割は、対指導者ということだけではありません。

保護者会を一つにまとめると言う永遠の難題が待ち受けています。


 ①あの親と一緒の応援をするのは嫌と言って、

  応援団が第一、 第 二と二つあるチーム

  ⇒同じチームなのに違うTシャツを着て応援する親たち

 ②あの子はうちの車には乗せたくないなど、

  親の好き嫌いが子どもにまで伝わる

 ③醜い派閥争い(次期会長は誰にするか、ソックスの色一つ

  決めるのにまとまらない、宿泊先の選定なども・・・・)


 指導していると、あり得ないぐらいの親同士のバカげた確執の話を聞きました。もう、ドロドロとしたドラマのような人間関係の世界。「渡る世間は鬼ばかり」、そんな感じです。


 私も親の心を一つにすることに苦労していた時代もありました。最初の保護者会では、草野先生の人間学の話を必ず取り入れていました。「ハリネズミの話」は、何回も何回も繰り返し伝えました。「人間関係の距離感の話」「味方に敵をつくらないことの大切さ」など、それはもう繰り返し繰り返し伝えてきました。


 それに伴い、チームがある程度、強くなると、保護者会のことであまり悩むことは少なくなりました。指導に集中できる環境を与えてもらいました。


 しかし、後から、話を聞くと、そこには、すさまじい人間関係のドラマがあることを知り、驚いたものです。私の出会ったすばらしい女性の保護者会会長から学んだことはたくさんあります。そんな学びをふりかえってみると・・・・


 ①「先生、あの親はこうなんですよ」と私に逐一、報告して来る人

  もいました。反対に全くない人もいます。そんな女性に、聞いて  

  みました。「どうして文句とか言わないのですか?」と。

  「他人に感情を左右されないことです」

  なんてかっこいい一言なのか。それに比べて、監督はいつも他

  人に感情を左右されている・・・・情けないとよく思いました。


 ②いつまでも愚痴や文句を言わない。

  私なんかは、家に帰ると、よく愚痴っていました。けど、メンタル

  の強い女性会長は、あまり、文句・愚痴を言いませんでした。

  「腹を立てていて余計なエネルギーを使わない」

  こんなことを言っていました。

  「押しても引いてもダメなときは、待つ」、こんな感じでした。


 ③過去の美談、自慢に浸らない

  男の指導者って、けっこう、「あの時代のチームは、みんな輝い

  ていた」「あの子たちの心は美しかった」なんて言葉をよく言いま

  す。けど、それは自分一人の思い込みがほとんどで、後から聞

  くと、とんでもないことがあったり、「監督、大嫌い」と思っていた

  なんてケースがよくあります。自分だけが勝手にそう信じていた

  という、おめでたいケースがほとんどです。

  しかし、女性って、「昔はこうだった」とあまり過去にしがみつきま

  せんね。多分、過去にしがみついていても何も始まらないという

  ことをしっているんでしょうね。



   今、大変な思いをしている保護者会会長という大役をしてくだ  

  さっているお母さん方へ。


   男の指導者は弱いです。強がっていますが、孤独に弱く、もの

  すごく寂しがり屋です。私の上手だったなあと思う会長さんは、 

  とにかく、保護者会の中で「先生は、ものすごく、いっぱいいっぱ

  いになるタイプ。だから、ああいう監督に余計な心配をかける 

  と、本当に試合にならなくなるからね。だから、私たちは、デーン

  として構えてましょう」と言っていたのを後から聞きました。

   

    指導者の器の小ささから、保護者会をまとめる姿勢・・・・。

    お見事です。


    こんなふうに、指導者を手のひらで乗せられるような保護者

    会になると、うまくいっていたように思います。






by kusanokenji | 2016-01-27 10:18 | ■連載“日々努力”

宮古島

【第922回】in宮古島(沖縄県)
2016年1月22〜24日・・・平良中学校他 300名
★受講者累計 184、630名 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前回・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


平成27年度
日体協公認指導員義務研修
in宮古島

Youtube → ここ


伊良部大橋
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初の雪でブルブル震えながらの勉強会
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首里城の近くのおしゃれなお店で・・・
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充実した3日間でした

次回は
2月27・28
in那覇です







by kusanokenji | 2016-01-27 09:55 | ■講習会リポート
【コートを去って行った指導者のみなさんへ】〜敗者復活戦〜

前回のブログの「賞罰教育の弊害」を読ませていただきました。自分と向き合い、内面を表面することに、とてもセンスのよさを感じました。


 若手教員のお便りの内容を見ると、その人の背景や教育的センスが感じられます。伸びる若手は、自分の内面や感じたことを何とか人に伝えようとしています。教室という空間で起きた様々な事例を自分なりに表現しようとします。反対に、挨拶的で形式的なお便りしか書けない人もいます。昨日のブログ記事、私も刺激になりました。ありがとうございました。


 さて、今日の話題は、コートを去っていた指導者の方々へのメッセージです。生意気なことを言うかもしれませんが、去っていた人の力が今、必要だと痛切に感じているからです。


 体罰調査、親からの突き上げ、管理職からの指導禁止命令など、自分の意志とは反対にコートを追われて去っていった指導者は、この三年ほどでどれだけたくさんいるかわかりません。そして、去って行った指導者で、指導に復帰したという話は、私の知る範囲では聞いたことがありません。


 かつてカリスマと呼ばれ、強豪チームに育て上げた指導者の皆さんへ。命を懸けて長い時間かけて指導してきて、たくさん実績を残し、地区のバレー協会等の役職も歴任し、ずっと貢献していた人もたくさんいます。けど、あまりにも早い時代の急激な変化の渦に呑みこまれて、監督の座を追われていきました。


 辛かったと思います。悔しかったと思います。自分の指導を理解してくれたかつての教え子たちや支えになってくれた保護者を思い出し、今の時代の不条理さに怒りを感じたはずです。


 けど、もう、殴って、暴言はいて、ワンマンでへろへろになるまでしごいて、「俺が絶対だ」という指導法は、ダメなのです。その事実を勇気を持って受け入れてください。ここで勇気を出さなければ、もう一生、バレーを指導することはありません。死ぬまでもうバレーをできないんですよ。それで自分の一生を終えてよいのでしょうか?


 コートを追われた指導者の方々の年代は40代後半から50代の方々がほとんどだと思います。皆さんが若い頃、バレー指導の現場では、ビンタという暴力の応酬の場でした。そんな指導が当たり前のように許されていました。


 けど、これからバレーをしたいのなら、変わるしかないんです。


 かつて、強豪チームを育て上げた方々は、学校でも部活でも中枢として生徒指導や学級経営を支えてくれました。すばらしい力をもった先生方でした。


 けど、指導を追われ、バレー以外の部活を持たされ、内心、「俺の人生、こんなはずしゃなかった」という思いが脳裏を横切っているにちがいありません。


 ちょうど、新年度の校内人事が始まる三学期です。校長に過去の過ちを謝罪し、二度と体罰はしないことを直談判してバレー部に戻らせてもらってはどうでしょうか? それでも信じてもらえないなら、「誓約書」でも何でも書いたりしたり、あるいは、同僚やかつての仲間にも伝えてみてください。きっと味方になってくれると思います。


 バレーボールは、時によっては、敗者復活戦から勝ち上がって優勝することもあります。一度、失敗したからといって、復活できないなんておかしいと思います。


 しかし、そのためには、

 ■自分のかつての指導法の謝罪の発信

 ■今後の決意を見える形で発信


 するしかないと思います。


 特に高い山をずっと登っていた指導者は、「プライド」というものが邪魔をすると思います。けど、ケチなプライドにこだわって、残りの教員生活を終えていいのでしょうか?かつての自分と決別するために、自然体バレーを一緒に学びましょう。草野先生は、器と懐の深い先生です。過去の自分と向き合い、変わろうとする人間を邪険にはしません。



 ぜひ、敗者復活する勇気をもってください。


 「辛く苦しい冬を乗り越えれば、もう一度、春は来ます」


 あの光り輝くコートに自分の力で戻っきてください!

 



by kusanokenji | 2016-01-21 23:47 | ■連載“日々努力”

打出

【第921回】in打出(滋賀県)
2016年1月16〜17日・・・打出中学他 140名
★受講者累計 184、330名 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前回・・・・・・・・・・・・・・・・・


2016最初のバレー塾

楽しかったな〜
ダイジェストは➡︎ここ

おー! 綺麗!
二日目会場の滋賀大学教育学部附属中学校の
体育館のトイレです。
入り口の気配りの張り紙に感激しました。
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この張り紙に感激、おかげで安心して靴をはいたまま完了!
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この眼差しがいいね
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この柔軟さもいいね
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ととりあえず〜
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今年もよろしくお願いします😊














by kusanokenji | 2016-01-21 12:07 | ■講習会リポート
ある若手教師の奮闘(成長)記です。
頑張っています。


アドラー心理学を通して学ぶ「褒める」ことの弊害。

私の人生そのものだなと感じています。
あまり、自分のことを書くべきではないのかもしれませんが、実体験を皆さんにお伝えすることで、読んでいただいた方の目の前にいる子供達に少しでもプラスになることを願いながら書かせていただきます。もしよければお付き合いください。

中学校の時、ある人に「褒められたい」一心で全てのことを頑張ってきました。特にバレーボールには全力を注ぎ、それなりの結果も出しました。中学1年から2年の秋ぐらいまでは、毎日のように怒られていましたが2年の冬頃から褒められることが多くなってきました。
先生がどんなことをしたら喜ぶのかが分かるようになり、どうしたら喜ばせることができるのかばかり考えていました。
 
 高校に入ると、中学校のような褒められ方をしなくなっていきました。
逆に自分よりも下だと見下している友達が先生から褒められる姿を見て、
「なんで先生はあいつを褒めているんだ?」とイライラすることが多くなりました。
 
 次第に人への当たりがきつくなり、言葉を選ばずあえて傷つくような言動や態度をとるようになっていきました。少しずつ周りが自分から離れていくのを感じながらも、自分のせいではなく、周りの考え方が未熟なんだと思い、自分から距離をとるようにもなってきました。
 相変わらず褒めてくれない先生はつまらない人、分かってくれない人だと思い、恨みに近い感情まで沸き起こるようになってきました。

 大学に入り、自分を褒めてくれる人が現れました。私は再び褒められるために頑張り始めました。頑張れば頑張るほど褒めてくれる人が多くなり、「自分がどうしたいか」ではなく「どうしたら周りの人は褒めてくれるのか」だけを考えるようになっていきました。高校で否定され続けた反動もあったのか、より褒められたい気持ちが加速したように感じます。
 大学時代に「自然体」と出会い、中学校時代に学んだ「バレーボールを通して人を育てる」指導方法に感銘しました。大阪で仕事をし始めてからすぐに草野先生と出会い、やはりこれだと勉強し続けたいと魅力を感じました。私が褒められたい対象は草野先生に変わっていったのです。

あれから8年が経とうとしています。
現在、草野先生に褒められるために頑張っているの?
と聞かれたら、「いいえ」と答える自分がいます。
恐らく『自分の意思』が芽生え、
自分がどうしたいのか、自分で選択するようになってきたからだと思っています。

中学時代にコントロールされ続けたその後、相手を気にするあまり失敗を恐れる人になっていきました。自分ではそんなつもりはなくても、周りから何度も「失敗を恐れるな」と言われ続けてきました。何度も気づくチャンスがあったのにアンテナが低すぎて私には届いてきませんでした。今となってはとても悔しいです。


褒めることの弊害。納得です!








by kusanokenji | 2016-01-19 23:37 | ■連載“日々努力”
【引きこもりの支援から学ぶこと】

身内から「ひきこもり」状態に陥る子が出た。大学を卒業しても就職せず、実家に戻り、働かない・何もしない状態が10年続いた。身内の中でもいつからか彼の話題はタブーになりました。


 4年前、私の父が他界した。父は孫にあたる彼のことだけが心配だと口々に言っていました。「あんなに優秀だったのに・・・」


 父の葬儀の夜、私はタブーとしていた話題に触れました。

両親にこれから彼をどのようにするのか? 尋ねました。


 「いつか親子で一緒に自殺でもしようと思っている」


 と、とんでもない答えが返ってきました。しかし、それだけ、両親はギリギリのところまで追い込まれて病んでいたのです。当事者の家族だけでは解決できないので私に彼を任せてくれるように頼んでみました。親はその申し出を受けてくれました。


 当時のチームの親で農家の方がおりました。

私はその方にお願いして農作業の手伝いとして雇ってもらいました。


 あれから5年・・・。農作業を1年手伝い、社会復帰できるようになったと判断した農家のお父さんは、彼を知り合いの介護施設に紹介して、今度は雇ってもらいました。そして、彼はその介護施設で就職して4年目を迎えています。資格をとるための勉強もしています。ひきこもりから劇的に人生を変えました。


 さて、そんなひきこもり状態の彼を何とかしようと思った時、自分がとった行動は、ひきこもりの家族会に入ったことでした。その家族会は、精神医や精神保健福祉士がサポートしている団体です。


 全く未知なる世界に入った時のあの緊張感、そこには、ひきこもりの当事者とその家族が集まっていました。会が始まると、それぞれが近況や悩みを報告し、それに対して精神科医がアドバイスするというシンプルな形式です。


 ある父親が近況報告しました。内容が

・息子は一流国立大学卒業

・就職したが人間関係のストレスから退社

・そのあと15年ほどひきこもり状態

・最近は、精神疾患と認定されることで国の補助を受けられること

 を知り、ネットや書物で情報を集め、自分でその申請をしようと準備している。


こんな話を聞いていると、私はなんだか、だんだんと腹が立ってきました。

・最初から楽をしようとしている・・・・

・国の制度をうまく利用して生活しようとするずる賢い知恵


 本人と出会ったら「甘えてんじゃねえぞ」と怒鳴りたくなります。

もちろん父親も「きちんと働け」と叱り、いつもケンカになると言っていました。


 しかし、私は、この後に言った精神科のドクターの話に衝撃を受けました。


 「自分で調べて自分の生活を何とかしようとしている」

 「親とケンカするだけのパワーをもっているなんてすごい」


 私ならこんな言葉をかけますね。と言いました。私には全くなかった視点に愕然としました。やはり、専門家の視点とスキルの深さを再認識させられました。


 その後、そのドクターの元を訪れた息子さんは、何と病院の清掃のパートをしながら、国の制度を利用しています。すごい成長です。


 「うちの親は偽装離婚して生活保護もらっている親だから。だから、俺なんかもダメな人間になっていくんだよ」


 こんな言葉を言う子がいたときに、何と言葉を返すでしょうか?


 私だったら「そうか」で終わってしまうと思います。


「偽装離婚して生活保護を受けることがいけないということはわかっているみたいだね。さて、君は自分の人生をどんな人生にしていく?」


 カウンセラーなどの人たちの切り返しの深さからもたくさん勉強させていただきました。


 さて、ここからがバレー指導とのかかわりです。

 

 指導者には「重みのある一言」が求められていると思います。草野先生は、「話が長い」指導者はダメだとおっしゃいます。それは、言葉をただ並べただけで、全く相手には届いていないからです。


 ◆相手の心に伝わる重みのある一言


 そんな一言という武器を持てば、苦しい試合のタイムで、劇的に選手の意識レベルを変えることができるかもしれません。まさにタイムアウトが「30秒のマジック」といえるものになります。

 私は「重みのある一言」を発せられるようになりたいと思い、指導者の後半を過ごしてきました。そして、そんな一言を発せられるようになるためには、バレー以外の人的・物的財産から学ぶ必要性を感じました。


 ですから、今、皆さんが勉強しているアドラー心理学もすばらしい指導の土台をつくってくれるものになりますし、何よりもバレーを見る視点が他の指導者と変わってきます。


 私は身内がひきこもりが立ち直ったあとも、ひきこもりの会に所属して勉強させていただいています。指導者としての最後のあたりは、「心を病んでいる人」たちへの接し方と言葉掛けを学んだことでバレー指導へと役立てることができました。


 また、私は退職までの残り12年間の管理職生活を

「ひきこもり」「不登校支援」を継続して行っていきたいと思い、勉強しています


 バレーとは違った山を登ることで、また、バレーの山がいろいろなものに見えてきます。そして、また、いつかバレーの山を登って指導する日もつくりたいと思っています。


 私が自然体バレーを自分の人生の中心軸にしている理由・・・、それは、バレー以外のこともたくさん学べる場だからです。バレーを学びながら、アドラー心理学も学べる・・・、他じゃ絶対にあり得ない学びの場です。大切にしていきたいと思います。







 



by kusanokenji | 2016-01-15 16:22 | ■連載“日々努力”

【学校現場の保護者対応】


2学期末に全国一斉に体罰調査が実施されました。体罰調査は、今年で4年目を迎えます。大阪の桜宮高校のバスケ部の部員の自殺を契機として始まりました。体罰調査は、学校だけに限ったものではありません。スポーツ少年団においても、体罰調査が入る時代となりました。昨年、11月、熊本県の小学生バレーボールチームの監督(元校長、現教育委員会幹部)が体罰を執拗に繰り返したとして、バレー界からの「永久追放」という前代未聞の重い処分が下されました。

 学校現場では、体罰はほぼなくなったといっても過言ではありません。しかし、「暴言」「厳しさへのアレルギー」などが一部の子どもや保護者の間に広がっています。「指導がやりにくい時代になった」と嘆くのではなく、我々も足元を救われないようにしていかなくてはなりません。

 今回、情報提供ということで発信させていただきます。


 大学時代、授業技術も磨いてきて、児童心理にも精通していて、授業をすると、先輩が驚く腕を見せる新卒教師もチラホラと見受けられます。学生時代にとても勉強してきたのだと感心してまいます。しかし、そういった教師がピンチに陥ることがあります。それは、「常識が通用しない保護者との対応」です。自分が出会ったことのないイレギュラーな保護者にすっかりと自信をなくしてしまい、教師を続けられるのか?という深刻な状態にまで発展します。ですから、首都圏などでは、新採用の教師の離職率もなかり高くなっていると言われます。また、心を病んでしまうケースもあります。


 まずは、どのようなイレギュラーな保護者と背景があるかという


() 保護者の問題

①原因は他所-着火点と発火点は別(原因は家庭問題、仕事問題、前の学校の問題など)

②氷山の一角-本当の不満は見えない所に-

③ 不満蓄積-コップの水があふれる

④横ばい-学習と伝染-

⑤ストレス発散-不満のはけ口がたまたま学校に-

⑥心の問題-対応困難、専門家に-

⑦過度の学校依存- 任せきりで、少しでも不満があるとクレー

⑧親の問題行動化型-非常識な保護者のクレーム

⑨被誘発- 最初は紳士的な姿勢だったが、学校の初期対応に問 

  題があったため爆発

⑩報復-学校の対応に不満があったので、その仕返しとしてクレーム


()社会的背景

①保護者の高学歴化-先生と対等もしくは対等以上-

②少子化-わが子かわいさ意識-

③問題行動の学習化-自分だけでない、言わなきゃ損という風潮の浸透-

④公務員に対する批判的見方の進展-公務員は身分が安定-

⑤保護者の消費者意識の強まり-保護者・子どもは顧客-

⑥ストレス社会-ストレスの蓄積-

⑦学校問題の露呈-問題だけが強調されて見えてしまう-

⑧保護者の二極化-自己主義と自子主義


 こういった保護者がいることを踏まえて、対応していく必要があります。

どのように対応するかというと、


1 保護者等からの要望等を受けるとき

① 相手の要望等を真摯に受け止め、最後まで丁寧に聞く。

・相手の要望等を傾聴します。

・子どものことを思う気持ちなどを、しっかり受け止めます。

② その時点での情報を整理する。

・事実とそれ以外のことを整理

③ 相手の要望等の趣旨をつかむ。

・誰に対して、何について、どのように感じているのか、何

 を求めているのかを把握します。


2 保護者等からの要望等を受けたあとの対応

① 速やかに対応する。

・即刻対応することが原則です。

・謝罪すべきことはその場で謝罪し、即答できないときは、

 後日返事

② 管理職に報告・連絡・相談する。

・管理職に一報を入れます。

・要望等に適切に対応するためには、管理職に報告し、指

 導・指示を受ける

③ 詳細に記録を残す

・日時、対応等を整理して、詳しく記録に残します。

・詳細な記録は、適切な判断のために必要です。主観を交えず、できるだけ詳しく正確に記録


今の時代、「保護者全部が好意的」「ノークレーム」という夢は捨てたほうがよい時代です。教師は、常に「何かを言われる」というスタンスでなければ、対応できませんし、何かあった時の精神的ダメージが増幅します。ただ、そういった時代背景の中で、「三つの納得」を身につけていく必要はあると思います。保護者からの意見・要望・指摘があった場合は、ある意味、チャンスと考えて、自分の指導スタイルを見つめるとよいのではないでしょうか? 保護者対応で苦しむ教師は「自分を変えようとしない教師」だと言われます。


 とこのような研修も学校現場では入ってくるようになりました。


 さて、バレー指導者の方々、「私はバレーを勉強している」「指導理論も身につけている」「人間学も学んでいる」、けど、保護者は私についてこない、理不尽な要求をしてくると悩んでいる方々がたくさんいると思います。視点を変えて、対応の仕方をしっかりと学んでいく必要があると思います。保護者からの要求に対して、しっかりと説明責任を果たすことができるコミュニケーションスキルを身につけていないと、今の時代、チームマネジメントをすることは難しいと思います。


私が見てきた優秀な教師だけど保護者とうまくいかない教師に共通していたものは


 「上から目線」「理屈っぽい」「話が長い」


  ということでした。


 反対に保護者とうまくつきあうことができるタイプは


 「同じ視線」「聞き上手」「気取らない」

  

タイプでした。


 私も人の上に立つ難しさを日々感じております。

人間学を学び、人間力にあふれる指導者にならなければと・・・。

お互いにがんばりましょう!


 







by kusanokenji | 2016-01-15 11:42 | ■連載“日々努力”

今、学校現場では、次の学習指導要領の改革の中心になる「アクティブラーニング」という概念の学習が盛んに行われている。学習指導要領は、大体、10年に一度ぐらいで改革されていく。改革される時に、必ず、キーワードが登場します。

 国の教育の根幹を示す学習指導要領です。バレー指導者の皆さんにも、学校現場の教育はどのように変化していくのか、一緒に考えていただければと思います。

  アクティブラーニングって何?

教員による一方的な講義形式でなく、グループワーキングなどにより討論・議論などを通して学んでいく学習形態。日米の教育を比較し、その違いを言語化するならば、「What do you think(あなたはどう思う)?」の違いということができる。つまり、自分の考えを問われる機会があるかないかということだ。米国の学校教育では一般に、世代を問わずそうした問いかけをより重視している。 


特に目を引くのが


今後20年以内に今の仕事の半分が自動化されてなくなる


2011年度に小学校へ入学した子どもたちの65%は、高校・大学卒業時に今は存在していない仕事に付く可能性がある



このような学説が飛び交う時代になってきたのです。まさに変化の激しい時代の真っただ中を我々は生きているのです。


ですから、当然ながら、バレー指導も変化が求められてきています。昔ながらの根性・根性・ど根性論だけでは、日本のバレーは世界に追い付く事は永久にできないでしょう。


 先日、テレビでブラジルの名コーチが日本の中学生の部活動を二週間指導する番組を見ました。その指導スタイルを見て、私は「自然体バレー」との共通点をたくさん発見しました。というか、根底には、同じ指導観があるのではないかと思いました。


  そのなかでブラジル人のコーチの人が普段の中学校の部活の練習を見て、


 「軍隊みたいだ」という言葉を発しました。


 けど、ブラジル人コーチの方は、厳しい時もあります。その時は、なぜ、いけないのかをきちんと伝えます。理由と叱り方がセットになっているのです。そして、注目すべきことは、叱った後で「感情のフォローアップ」が必ずありました。


■自然体バレーと世界レベルであるブラジルバレーとの共通点


それから、アクティブラーニングこそ、自然体バレーの研修スタイルとの共通点がたくさんあります。先日の講習会でも一斉型の講義形式ではなく、ワークショップを取り入れたまさにアクティブラーニング的な内容です。おそらく、普段、何も勉強しないであの研修会に参加したら、ついていくことはできないでしよう。研修会に参加する前の準備が相当必要な学びの場です。


自然体バレー=世界レベルのバレー指導 + アクティブラーニングの研修の場


私は改めて、今なお進化し続ける自然体バレーの方程式を感じています。




by kusanokenji | 2016-01-13 08:49 | ■連載“日々努力”

橋本

【第920回】in橋本(和歌山県)
2016年1月9〜10日・・・橋本市教育文化会館 50名
★受講者累計 184、190名 

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第15回自然体公認講師養成講習会

【アドラー心理学と自然体バレー】

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【現役女性教師の感想レポート】

 第15回公認講師講習会に参加させていただきました。
今回は各自話し合いたいテーマを出し合い、5つのグループに分かれ話し合いを行いました。
 私は、不登校の子供たちに対しての言葉かけ、勇気づけという話し合いに参加させていただきました。保護者の方がどのように考えているのか聞くことができ大変勉強になりました。
私のしてきた行動が保護者の方や子供たちを追い詰めていたことがわかり、
反省しました。
 
最初の話し合いでは、子供たちが学校に行くにはどうしたら良いのかを中心に話していました。その時、草野先生が

「不登校とは悪いことなのか?誰にも迷惑はかけていないよ」

とおっしゃいました。そして、
アドラー心理学、課題の分離等の映像を見させていただきました。
 
 何か答えを探すとき、今、自分の持っている知識や経験の中に当てはめようとすることが多いと最初に草野先生がおっしゃっていたことを思い出しました。
 
 学校に行くのが当たり前行けるようにしなければと思っていましたが、学校に行かないのは悪いことではないなぁと気づかされました。自分の考えに当てはめようと子供たちを置き去りにして考えていたなぁと気づきました。
そ して再度話し合いを行い、私たちにできる事は子供たちが安心できる居場所を作るとまとまりました。

草野先生が、あなた自身が安心できる居場所になることです。と言われました。

まだまだ自分の知識や考えにとらわれがちですが、課題の分離を思い出し、少しずつやっていきたいです。
いろんな人の考えに触れ、自分の引き出しを増やしていきたいです。まだまだ勉強の日々はずっと続きますが、共に学ぶ人のいる心強さを感じています。
これからもよろしくお願いします。
ありがとうございました。












by kusanokenji | 2016-01-12 20:12 | ■講習会リポート