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2007年 05月 29日 ( 1 )

第664話・・・教育力

一年間だけ某病院に勤務したことがある。
「元気がでなくちゃ病院じゃない」「病院らしくない病院」として世間にアピールし
院内に入ると消毒の臭いの代わりにコーヒの香が立ちこめる。
温泉プールまであり、運動療法で心臓疾患を治す臨床スポーツ科まである。
そして野球部と女子バレーを強化し、僕が呼ばれた。
ちょうどスポーツ医学の勉強もしたかったので勇んで赴いた。

しかしである。カルチャーショックの連続に遭遇。
その中の一つ、選手の仕事。
殆んどが看護助手として働いているのであるが
高校卒業して赴任したその日にもう現場に出ているではないか。
白衣着ているので看護婦(当時)と服装はそっくり。(帽子をかぶってないだけ)
患者さんからみたらまったく見分けがつかない。

僕が経験してきたのは、入社したらまず1ヶ月は研修。
その間は勿論職場へなんて出ない。勉強をするのである。
社会人としての心構えから会社の歴史、接遇マナー、常識、
職場実習、面接をとおして適材適所への配置、職場での事前実習・・・
などなどを得て職場配属。そこでも一年間は教育係の先輩社員の元で
様々なOJTを受けながらの仕事を覚える・・・・これが普通であった。
バレー選手として採用しても、一人前の社会人として育てるのが企業の責任。
そういう企業カルチャーが当然だと思ってただけにショックも大きかった。
正直に「まるで奴隷扱いか」、と思ったほどである。

ところが赴任その日に現場で仕事・・・・その後も・・・・。

基礎能力もないのに何ができるの?  とりあえずは目先のコマ使い。
その子の一年後、二年後、5年後はどうなるの?
目先だけと違うんか!・・・・と憤りさえ感じるしまつ。
これじゃ人が育つわけがない。
教育に対する考えがここまで違うのかと唖然!

振り返って、今のバレーボールとそっくりやな、と感じているのである。
基礎練習も、ものの考え方も未熟なまま「勝て勝て」。
そのためには練習試合を多くせよ!試合が一番てっとり早い!
これじゃ指導者なんていらないのと同じやないかと思ってしまう。
そういう連中には「目先の一勝を求めるもの、一生を失いかねないぞ!」と
言ってやりたいものだ。
by kusanokenji | 2007-05-29 13:24 | ■連載“日々努力”