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by kusanokenji
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第961話・・・チームづくり②

【新人への過剰な期待②】
今年はいい新人が入るぞ!という期待が強すぎるとチーム内の
不協和音の原因となりかねない。
そして当の新人にもいい影響を与えず伸び悩みの原因となる。
このような場合どうすればいいのだろうか?
絶対という答えはないと思うが、とりあえずなぜそうなるのかだけは知っておこう。

まず、それまでチームの柱としてチームを牽引してきた選手の存在だ。
今までチヤホオヤしてきたのに急に冷たくするのはよくない。
これまで誰もが認めるチームのエースだったのに新人のお陰で誉めてくれるどころか
逆に怒られるようになると危ない。当たり前の話だ。心が揺れ動いて当然だ。
それでなくても有望な新人が入ってきて心中穏やかでない時である。
監督にも本音とたてまえがあるように選手にも本音とたてまえがあるものだ。
中学生や高校生ならば人に誉めてもらえることは勇気百倍、嬉しいのは当たり前。
認めてもらえることで「がんばろう!」と思うことは人間として尊い気持ちだ。
しかし、わけも分からず怒られてみじめな気持ちになっているときに
後輩と比較されて「お前なんかエースじゃない」と追い討ちをかけられたら
そこにいる存在価値を失ってしまうのも当然である。

なにも分からずただ必死で頑張っている新人も時間と共に周囲の空気が読めてくる。
チヤホヤ特別扱いされるのを当たり前だと思う選手もいるかもしれないが
しかし「自分のお陰で先輩が苦しんでいる」と心を痛める選手もいる。
いづれにしてもこのような状況下の雰囲気がチーム内に漂うと
チームや個々の選手の正常な成長を妨げる要因であることは確かだ。
最悪の場合は選手の退部という事態になりかねない。
せっかくいい新人が入ってきたのにこんなもったいないことは避けたい。
教訓として
1、有望新人や特定の選手を特別扱いしないこと。
2、全選手への「心の配慮」を怠らないこと。
3、レギュラーを固定しないこと。
4、監督の言葉は選手にとっては大きな影響力があることを知ること。
by kusanokenji | 2008-10-23 09:13 | ■連載“日々努力”