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by kusanokenji
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第955話・・・中学生の試合②

中学生の試合を見て感じたこと・・・・②
コートの中にいる選手のことに限定すると
見かけの声、動き・・・・
もっと言えば、大きな声、早く走る・・・
そういうものを優先している感じがしてならない。
自分はコートにいて何をすればいいのか、どうすればいいのか
そこさえちゃんと教えてやればもっと違ってくるのに、と思うことが
すべての場面に蔓延?していた。

自分が選手の立場になった時・・・
何をすればいいのか、どうすればいいのか・・・このことが具体的にわからず
ただ怒られないように、邪魔しないようにと必死で頑張ることの
なんというか、空しさみたいな、本当のガンバリでないことの無意味さ
みたいなものを抱えてプレーしていたことを思い出した。
一言で言えば「不安」なのだ。
何をすればいいのかわからないから不安なのだ。
そこさえ教えてやればもっと違ってくる。
わからないから何を怒られているかも分からないのだ。
そういうことを抱えながら試合は進み、一日が終る。
朝から晩まで保護者の立場で一日を使ってみた結果の話である。

例えばこういうことがあった。これは素晴しいと思ったことであるが、
これまで試合では殆んどトスがあがってこない脇役の選手たちを
今日に限って主役にすることをテーマーにしてみた。
これまでの主役は脇役に徹させるということである。
最初はスパイクがぎこちない。スパイクを打つ前の助走がモタモタしていた。
しかし、スパダンでやっている助走の最終形からの踏み込みができるまでに
時間はかからなかった。トスとの同調した助走と踏み切り、そして踏み切りからの
空中動作までいくと、あとは自動運転!スイング動作は勝手に動くのである。
これまで練習では打てた選手が試合でも打てるようになった瞬間である。
コツを覚えてしまった選手は強い。
あとは淡々と粛々と・・・・そんな姿を見せてくれた。

落ち着いた動きに目を向けると安定したチームになるが
元気で走り回ることばかり求めてしまうととチームが落ち着かない。
そんなことを感じた。
一つ一つの動きの集まりがチームの動きになるのだから
先ずは一人一人、一つ一つの基本の動きをマスターさせることだ。
「基本のプレー」ができるための「基本の動き」に眼を向けるという意味である。
そういう意味からすれば指導者の動きも保護者の動きも、チームの一つの
動きにつながることも頷ける。監督がチームの動きを乱してどうする!
落着きのない動き、イライラする動き、ヒステリーな声、ふんぞり返る動き・・・・
これでは選手と一体化した動きにはならないなとあらためて思った。

コートの中の選手の動きはボールに触れるまでの動きが大事だ。
ボールに触れるまでの動きを見れるようになったら指導者として優秀である。
なぜなら、そのことは結局6人全員の動きを同時に見ることであるから・・・。
ボールに触れてる選手しかみれないと、結果しか見れないことになる。
ミスの原因、うまくいった原因は結果の前にある、という厳正なる事実が
あることを考えると、指導者の仕事とは経営者の仕事と通じるところがある。
ヒートアップして怒ってばかりではいいリーダーとは言えないのも当たり前の話。
人の振り見て我が身を振り返るいいチャンスを与えていただいた一日であった。
by kusanokenji | 2008-10-14 09:17 | ■連載“日々努力”