第708話・・・未来への可能性
2007年 07月 16日

写真はオーバーパスで後倒れ込みの練習。この前に段階的ドリルを3つくらい(倒れてからの身のこなしかた、身を守る動きを含んだもの)やりますが、いとも簡単に写真のようにやってのけます。人間からみた場合、ボールに加える力(作用)と、ボールから押し返される力(反作用)は等しい。したがってボールから後に倒されるように動くのは自然な成り行き・・・逆にボールと一緒に前へ進む場合、ボールに押し返される力+新たに自分を前方に押し出す力が必要になるわけですから余分な力がいるワケです。その力がない、もしくは力関係が拮抗している場合プレーが非常に難しくなるのではと・・・こういう仮説を立てた発想でこういうドリルをやっているのですが、今目指しているのは「身体メカニズム+物理の法則」。とくに物理の法則の中でも小学5年生で習う「てこの原理」と高校生で習う「ニュートンの運動の法則」を取り入れた技術開発に頭を使っています。これらをレシーブやスパイクに活かされないかといろいろ研究中です。上の写真ではゆるいボールをパスでやっていますが、まず、ゆったりした遅い動きの習得から始めます。次に段々ボールをきつめにしていきながら、最後は強打を打っていきます。このとき子供は指先のパスではなく「手の平ではたく」オーバーカットレシーブに移行していくわけです。それも極自然にです。できないと時は又前のドリルにサーと戻ります。「なんでできないんや!」・・・おおー、怖い!そんなことは一斉ありません。成長期の子供を指導する場合、できない、難しいというマイナス情報を脳にインプットさせないようにしているからです。頑張ってもできないときは脳と神経を休憩させるのです。「できるまでやる!」こんなことは絶対しません。バレー塾ではこういう「試し技」がどんどん出てきます。190センチの男と130センチの子供が同等にプレーできる姿をイメージしているのですが、(全部じゃないですよ)考えただけでもワクワクしてきます。なぜかというと、190センチの大人のプレーが体をうまく使えずに腕だけに頼った場合と、全体重をうまく利用できる子供の場合・・・・おもしろいことがおきないかなと思ってる次第です。まぁ、発明とか発見などというものは人から「アホか」と思われるものの中から生まれるわけですしね。こういう遊び心が楽しいんです。是非研究仲間に入って一緒に考えてみませんか。