第692話・・・イスにふんぞり返る監督
2007年 06月 28日
某企業の幹部社員登用最終試験現場。居並ぶ幹部社員の前でのプレゼンテーション。
自分の考え、思いを発表する場である。いわゆる正念場。ここが見せ場。
ここで失敗すると出世はない。・・・・で、その場で社長から一喝されたのである。
内容についてではない。態度である。発表する態度である。
その一喝された場面をもういちどリプレイしよう。
『いつも部下の前でポケットに手を突っ込んで偉そうに喋っているから、こういう場でもそんな態度が出るんだ。この場をなんと心得ているんだ、もう発表はいらん、終わりだ!」ということ。彼は日頃の部下や周囲に接する横柄な態度が、肝心な場所でも癖(へき)となって無意識に出てしまったのである。あ~、自業自得!それにしても、ポケットに手を突っ込んで社長や役員の前で喋るとはよほどの大物かバカか。いるんだな、こういう人間が。
普段偉そうにしている人が突然指名を受けて壇上にあがる。
そして説明やら挨拶を始める・・・・って場面に遭遇すると
大体その人のクセが出るもの。手の動きに落着きがないのである。
言いたい事も整理できてないから支離滅裂。
人間が素っ裸にされた瞬間である。
イスにふんぞり返っている監督さん、気をつけた方がよさそうだぞ。
いつか粗相がでるもの。
突然指名された時・・・・ここがその人の人間性。
「突然なのでなにも考えていません」などと言わないほうがいい。
「エエッ、どうしよう」なんて女学生みたいなこと言わないほうがいい。
たったその一言であなたの人生にとんでもないことが・・・・になりかねない。
で、どうするか。「お礼、お詫び、感謝」の言葉を言うのです。
偉そうなこと、立派なことを言おうと思った瞬間脳の思考は停止します。
そこで詰るんです。あー、とかウーとかみっともない。
「まずお礼、感謝の言葉」を言うことです。どこでも通用します。
それと、「誉める」こと。会の趣旨とか、裏方さんの苦労とか・・・・・・
段々落ちついてきたら、ちょこっと自分の思いを喋る。これぐらいでちょうどいい。
こういうことをバレー部の諸君は毎日勉強してました。
生きていくための教養です。
指導者は怒る前に、嘆く前に やるべきことがある。
ひょっとしたら それは 永遠に続くかもしれない。
選手に望むことをダイレクトに言ってもそれは無茶というもの。
これが解らない限り指導者への道は遠いだろう。
イスにふんぞり返る?
貴様は何様だ!と一喝されたし!