第598話・・・動きだす指導者達-5
2007年 03月 22日
自然体信越ブロック?! 長野の征矢野です。
私も、先日の長岡でのバレー塾に参加させていただきましたことを、報告させ
ていただきます。
今回は、人事異動により転勤するため、この春休みが今のチームに伝えること
のできる最後の機会となりました。春休みは進路事務や諸表簿整理、新年度準
備と生徒がいないだけで学校内は大忙し。練習を見る時間も十分ではないので
すが、その中でも「今、最高のものを得て、伝えていきたい」という思いで参
加しました。
まず、草野先生との再会で指摘されたことは「指導者が去った後に何を残せた
かが大切だ」という言葉でした。…いきなり夜のバレー塾での話から始まって
しまいましたが、それは今までの顧問生活をしていても大きな課題でした。後
継者や社会体育との連携など、中途半端で形にならず、その後の活動が停滞し
てしまっているのを見聞きして反省しきりです。残してきた選手が高校で活躍
しているのを見て、少し救われる思いがします。このチームで自然体バレーに
出会い、シッティングバレーのボランティアや体験をさせてもらい、私が得た
ものは山ほどあるのに、私がチームに何を残せたか…。
実技講習では、レシーブの技能やフォーメーションのシステムにかかわって新
しいドリルや考え方のヒントをいただきました。新しいドリルはHPで紹介さ
れているのを見てやっては見ましたが、動きのポイントや先生の球出しなど、
なかなか伝わらないものが直に見られて「納得」できました。そして、子ども
たちのが動いているのを見ながら自分のチームに戻ったら「どんな風に取り入
れるのがいいか」「人数は」「アレンジは」とイメージがふくらみました。
また、実技はどうしても自分でやってみたくなるもので、子供たちの人数の合わ
ないグループに入れてもらいました。(このオジサンなに?と怪訝そうな顔をされましたが)
やっぱり楽しい! 2人の6年生と思われる女の子と落下点の予測感覚獲得をやりました。
1人は気乗りも悪く、ジャンプしてキャッチ→バウンドの要領を得ず、アドバイスし
た方がいいのか、どうしたものかと思いながらも、気づきと慣れに期待してや
っていました。すると、2人(もう1人の子と私)がやっているのを見て自然と
動きを変えていきました。ジャンプバックパスでは、トスが安定しないうちは
うまくいかないのですが、慣れてくると子どもたちの巧いこと。しなやかな身
のこなしから繰り出されるパスはとても柔らかく自分のぎこちなさが恥ずかし
くなってきます。
「自然体公認講師」この指導理念や指導法を長野でも広めたい! という気持
ちはおおいにあります。が、まずは風穴を開けるところでしょうか。幸い、白
馬ではジュニアや高校の練習で積極的に取り入れてくれているようです。
それから、教師という本分に戻ると、自然体の考え方を『授業』にしていきた
いというのが私の強い思いです。今年1年そんなことを考えながら授業づくり
もしてきました。球技の授業ではW-upとしてドリルを積極的に扱ったり、生徒
の見方では、運動に「馴染むのを待つ」姿勢を持ってきました。先日、バドミ
ントンで研究授業を行ったのですが体育科の同僚からは「先生のクラスの
ゲームレベルは高い」と言われ、やろうとしていることは間違っていないと感じました。
今の体育の授業は既成種目に重点が置かれています。「体つくり」という領域で、多種目
にまたがるようなの身体能力育成、ボール感覚育成をもっともっと大事にして
いくことが必要だと考えています。
4月からは新任地で、更にこの自然体バレーを研究、広めていきたいと思いま
す。日本一、海から遠い地(だそうです)で頑張ります。よろしくお願いします。