第262話(11月25日)・・・安岡正篤(まさひろ)に学ぶ⑧
2005年 11月 24日
才は大切な能力であることは確かであるが、それだけでは大したことはない。
頭がちょっとだけ出ているだけです。そこに意味があります。ですから「徳」というものによって「才」を培養して、はじめて伸びるものです。
徳という肥沃な土壌がなければ、すぐだめになる。
「才子、才に倒れる」とはこの例である。
才とか知というものは、大切なものであるが、その反面とても危ないものです。
人間が才に走ったり、知に過ぎたりすると、身を誤ることが多いのです。
「才は徳に及ばず…」 つまり、徳の薄い人であってはいくら才があっても、徳の深い人には人間力で及ばないのである。
能力至上主義の今の世の中はとても危険である。