第2941話・・・自然体バレー塾 in伊豆(14)
2019年 06月 11日
第1081回バレー塾
第14回 自然体バレー塾イン伊豆レポート
<土肥中学校 顧問 塩谷>
令和元年6月8,9日
自然体バレー塾は、長泉中学校体育館を2日間お借りして行った。参加人数は、2日間でのべ210名。小中学校の児童生徒の初めての参加者が多かった。指導者は、若手教員や外部コーチ、教育実習生も含め、多くの方が参加した。
☆自分トレの意義 (自立へのスタート)
「なぜ、自分トレが自立につながるか」そのことが、はっきりした。
指導者が手取り足取り教えないということ。
自分トレは心技体を鍛えている。三つへの自信につながっている。
一つ目は、自分トレをやりきったという、「強い心への自信」二つ目は股関節運動を中心にした「故障しない体への自信」三つ目は、理にかなった動きつくりによる「技術上達への自信」である。自分トレを自分で決断して、自分のペースで行うこと。誰に言われてやるのでもなく、怒られてやるのでもなく、黙々と自分で行う。わからない人は、できる人の動きを真似ながら、自分のペースで考え行う。これこそ自立のスタートである。
☆自然体バレーこそ、複式学級
自然体は、年齢制限なし。下は小学生や保育園、上は、中学高校、ママさんまで幅広い層の受講者がいる。そのすべての人が同じ練習を行う。同じ練習をする中で、それぞれのレベル能力を出せるようにする。このことを理解することは、指導者、教師にとっても大切なことである。もちろん、クラブチームやジュニア等もこの考え方を持つことが必要である。指導者は、年齢で一律に輪切りで指導するのではなく、全体を同じように指導する。頻度や精度だけが変わると考えた方がよい。いずれ動きの精度が上がっていくと考える。
ものの考え方ややり方は工夫すればできる。あとは、指導者の力量である。
☆しなやかな動きつくり(無駄のない動き)はじかないレシーブ、スパイクスイングを中心に行った。指導者は、無駄をなくすことを考えることに着目すべし。選手の動きの何が邪魔をしているという見方をするとよい。
屈曲反射、スイング時の力み、骨盤からの連動連鎖運動の動きつくり(しなり)
スパイクスイングの腕の振り方、踏み込みの際の力の入れる場所と空中での脱力。
左手の持っていき方や手のひらの向き、スパイクのフィニッシュ形のくの字
☆集中とリラックスを使った、メリハリのある講習会
技術向上に向けての段階的指導の中に、モーションバランストレーニングや映像を使っての勇気づけや心を育てるお話、また、クイズやゲームなど、飽きさせない講習会の組み立て方。集中とリラックスを上手に盛り込みながらの講習会は、子供たちの笑顔の継続につながっていた。
☆映像を使った、理にかなった動きの説明
「良いものを観ること真似ること。」よいものを脳に焼き付けることが、上達への第一歩。そのためによいものを映像として活用する。もちろん、モデルとなる正しい動きをしている選手を見つけることが大事。
☆子どもたちの悩みを解決する話や映像
今回参加した生徒の中には、チーム内のトラブル、顧問との関係、学校生活や私生活での悩み等持っている生徒が多かった。悩みのない人はいないと思うが、だからこそ、勇気づけをする講話や、心に響く映像は、子供たちの「自分力」をつけるものにかわる。「自分力」とは、内発的動機付けである。「よし、自分から頑張ろう」とする気持ちである。草野先生のお話はまさしく、「自分力」を高めていると感じた。
また、顧問との信頼関係が築かれると、子供にあきらめない心がつく。
子どもに「誰を信じて良いかわからないといわせる大人は、信じなくてよい」「自分自身を信じろ」ということなどもアドバイスとしてあった。
☆何といっても、草野先生の感性。一瞬にして、見極める目
最後に、今回の自然体バレー塾で草野先生の直感力のすごさを感じた。一瞬で人を見極める力にはびっくりさせられるばかりであった。その直感力のすごさで多くの人が救われてきたことも確かであると思う。
草野先生のお言葉から・・・。
※そうさせるのでなく、勝手にそうなってしまう。これがポイント。
※JOC選抜の練習をみて、自分たちだけでできるスポーツにしていくことが大切。
※技術の上達を自分たちが実感したときが成長である。
※やり方を覚えたらダメ。原理原則を覚えること。原理を覚えれば、応用ができる。
※小学生の時から正しい知識を覚える。(論理的説明をする)
※力量は、悪い時の最低の状態が、その人の実力である。
※できないから、どうしたらできるかをやるのかが練習である。
※人間の脳は、同時に2つのことは考えられない。悩みもこの方法を活用することができる。悩みは、何歳になってもある。悩みは悩みで消すことができる。