第2774話・・・教頭は職員室の担任
2017年 06月 01日
<元監督・現教頭からの投稿です>
朝、職員室に入ってきたときから、不機嫌な態度がわかる先生がいます。そういった先生は、そのまま子どもたちが待つ教室へと向かいます。「私は今日は不機嫌なのよ」という雰囲気を出して、子どもたちはどんなふうに一日をスタートさせるのでしょうか? とてもかわいそうになります。 私が25年ほど勤めていた中で、昔も今も存在する光景です。失礼ながら女性の先生にこういったタイプは多かったです。 反対に職員室でもさわやかな挨拶、朝、廊下ですれ違う子どもたちにも笑顔で挨拶、教室に入るともっと笑顔の挨拶・・・。素敵な笑顔と挨拶でパッとその場が明るくなる先生もいます。 挨拶一つを見ても、その先生の学級経営がわかります。また、子どもたちへの接し方や愛情も伝わってきます。 自分の不機嫌さを直接的に表情で伝える教師の教室からは、いつも長いお説教と暗い雰囲気が漂っています。そして、そういった先生は、職員室に戻ってからも「なんであんなに勉強できないの。あんなできない子どもたち、初めてだわ」と声高々に叫びます。 私はそんな時、「草野先生だったら、なんて声をかけるかなあ」と職員室で考えていました。そして、その光景を見ながら、自問自答し体育館へと向かいました。 体育館の扉を開けるときに、「今日は怒っているんだぞ」という雰囲気を出しまくっていた頃・・・。前日の試合で不甲斐ない負け方をしたときは、これでもかって思うぐらい近寄りがたい雰囲気を演出していました。 自然体バレーで学びだしてから、職員室での教師を見る眼も変わりました。 職員室で子どもの悪口が飛び交うと、すぐに体育館に行きました。「できない事実を子どものせいにしてはいけない」と思いながら・・・。 そんな大切なことも学ばせていただきました。そして今なお、子どもの悪口が飛び交う職員室にはならないように心がけています。 教頭は職員室の担任であると肝に銘じて修行しています。
by kusanokenji
| 2017-06-01 16:44
| ■連載“日々努力”