第2585話・・・元監督・現教頭の視点(32)
2016年 02月 23日
【後任者がやりやすい状態を作って出て行く】
「あの先生のあとのクラスだけは持ちたくない」
「あの先生と同じ学年を組むのはいやだ」
新年度が近くになると、次年度の担任、分掌等の希望調査を行い、校内人事を決定していきます。
そこで、上のような言葉が必ず聞かされます。
「あの先生」に共通していることは・・・・・
①キャラが濃い、独りよがりの学級経営。しかし、信者ともいうべき
生徒と保護者が存在する。
②自分の教育活動を自画自賛するナルシストタイプ。
③力量はあるが、「自分さえよければ」という思いが強いため、
決めた約束やルールを平気でやぶる。(自分のクラスだけお楽し
み会でおやつをこっそりもってこらせる、時間割を無視して勝手に
進む。親と個人的に食事や飲み会を実施するなど、子どもが「いい
な」と思うことは、勝手にやり、自分だけいい先生の位置を占めよ
うとする)
というタイプです。私の経験的にベテランの女性教師にこういったタイプは多かったと思います。「先生のやり方、おかしいですよ」と言おうものなら、嵐のように怒りまくります。そして、最後の口癖は「私は子どものためにやっている」という決まり文句です。
チームとして組織体として機能していく学校の中で、独りよがりの個人プレーは認めることはできません。ここが崩れると、学校は、組織としての秩序を失い、崩壊していきます。
さて、バレー界には、こういった指導者は多いですね。特に、「俺の力」「私の力」を誇示するのが大好きな人たちの集まりですから、カリスマと呼ばれる指導者の後ほど、後継者が見つかりません。
草野先生がよく言う、引き際のみっともなさも珍しい光景ではありません。転勤しながらも、かつてのチームに顔を出し、子どもと保護者から悩みを相談され、善人ぶって聞いている人もよく見かけますね。
【前任者は
「なあ、だから、俺じゃなきゃだめなんだって」
そういったことに酔いしれている人たちはたくさんいます。私もかつては、このような人たちにいいようにネタにされていたことがありました。悔しかったです。悲しかったです。バレー何か大嫌いになりました。というか、チームを強くしている俺様指導者を恨んでいた時代がありました。
現在、指導力があり、チームを強くしている指導者の方々へ
引き際をきれいにしてあげてください。次の人がやりやすい環境を整えていってあげてください。それができる人こそ、本物の指導者の姿です。
前任者との関係で悩んでいる指導者がたくさんいます。
そして、若いこれからのバレー界を背負っていく教師にそのような傾向が見られています。
「悔しかったら、俺を力でこえてみろ」
そんな狭い考えではなく
同じバレー界の仲間として
あたたかさをもっていだければと思うのです。