第2532話・・・元監督・現教頭の視点(5)
2015年 11月 12日
【学校現場からスポーツ少年団への警鐘】
ここ数年、学校現場では、「学力向上」の取組が盛んに行われている。教育委員会主導による様々な啓発も実施されている。
学校の掲示板にこんなポスターが二年前から掲示されるようになった。
「平日の少年団活動は二時間以内。土・日は半日以内。一週間の活動日は週3・4回にして、学習や読書したりする時間、家族や友達と過ごす時間もつくりましょう」
最初、このポスターを見た時に、愕然とした。とうとう、こういったことが啓発されるような時代になってきたのだと・・・・。
このような啓発の背景として
①小学校のスポーツ少年団活動の異常性
平日でも3時間・4時間は当たり前、夜9時まで練習している
②土・日は常に1日練習
③片道5時間以上かかる遠征は頻繁
管理職試験を目指すようになって、研究会に参加するようになると
「スポーツ少年団活動の異常性」を何とかしなければ、学力回復はのぞめない」と文科省からきた人たちは言っていた。学力の低い地域ほど、スポーツに過度に依存している傾向が強いという報告もあった。
私はその報告書を見ながら、過去の自分の指導スタイルの異常性を改めて感じた。上記のパターンに全てあてはまるスタイルだった。
時代は恐ろしいスピードで進んでいる。「勝つことが全て」といった指導は通用しなくなっている。無理・無茶・過激な指導者がトップレベルに蔓延していたバレー界。
文科省、教育委員会までもが警鐘を鳴らしている時代が来ている