第2524話・・・役に立たないから忘れろ
2015年 11月 03日
悩める小学指導者と
心を痛める子供たち
小学生指導者は、みなさん、卒団生の成長と活躍を祈っているもの。何も知らない、何もできない時から育ててきたのだから愛情もひとしおだ。しかし、そんな心情もいつの間にか中学校に進むと、本人も親も指導者もどんよりとした表情になる。
理由は中学部活への不満だ。
そんな話をたくさん聞いてきた。
そしてたくさんの相談を受けてきた。そこでわかったことは
「お互いの交流不足」が浮かび上がった。
これは子どもの問題ではない。大人の責任だ。今でこそ、例の高校生の自殺問題から「体罰はいけない」と世の中の常識になってきたが、まだまだ誰かが立ち上がってやらないといつになっても部活で悩む子どもはなくならない。過ぎた思い出は美化される。今でも「あの時のビンタで目が覚めた」と昔の体罰を懐かしむ大人は少なくない。その気持ちを律するのは「ダメなものはダメという覚悟と決意」がいるのだ。思い出を美化することは時に危険である。指導者は心しておきたい言葉だ。そうでないとついつい、言い訳や甘えになってしまうものだ。
つい先日も
「小学時代のバレーは中学校では役に立たないから忘れろ!」と言われた話を聞いた。そんなことを言われた生徒や親や指導者は、教師のその言葉から何を学ぶんだろうと思った。普段の交流があればもっと違っていただろうに・・・とまたまた大人たちの何気ない言葉が気になる。ちょっと努力してくれたら気持ち良く頑張れる子供たちがいるのに・・・。
by kusanokenji
| 2015-11-03 09:39
| ■連載“日々努力”