第1777話・尋常小学校修身書(その2)
2011年 12月 16日
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ コーチの日記より ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・明治6年、宮古島沖でドイツの船が沈没した。
船員は、何とか助かろうと岩にしがみついていた。
それを島民が発見したが段々暗くなり、助けに行くことができなかった。
そこで島民は、火をたいて一晩中船員を勇気づけた。
そうして何とか翌日助け出すことが出来た。
弱った船員を島民皆で看病した。
次第に元気を取り戻した船員は、島民が用意してくれた船で無事にドイツに帰国した。
それから現代に至るまで、宮古島とドイツの交流は続いている。
和歌山にも、似たような話があるわな。
良い行いをすると、自分に良いことが返ってこなくても、自分の子供や孫に良いことが返ってくるかもしれへんぞ。今、自分が元気にバレーボールが出来るのは、君達のおじいちゃん、おばあちゃんの良い行いが、そうさせてくれてるのかもしれんな。
草野先生から子供達へ、本の紹介がありました。
= 明治・大正・昭和 親子で読みたい・・・
精選 尋常小学修身書 =
この本はな、君らのおじいちゃん、おばあちゃんが
小学校の時に勉強したことが載ってる本や。
易しいことやけど、大切なことがたくさん載ってる。
・力を合わせる
・皆のことを考えて行動する
・嘘をつかない
・自分だけよければよいではダメ
最後に中学生二人が朗読してくれました。
<ワシントンの話>
ワシントンが小さいとき、庭で遊んでいて、
お父さんの大切にしている桜の木を切ってしまいました。
お父さんは驚いて、「誰が切ったのか」と問いただしました。
そこで、ワシントンは正直に「自分が切りました」と話しました。
するとお父さんは「よく正直に話してくれた」と喜びました。
<松平信綱の話>
信綱は若いとき、将軍様が大切にしていた屏風を破ってしまいました。
将軍様は「誰が破ったのか」と問いただしました。
しかし誰も答えません。
すると信綱は「私が破りました」と打ち明けました。
すると将軍様は「よく正直に言った」と信綱を褒め、とがめることはしませんでした。
両方に共通するのは、『正直』。
正直は一生の宝や!!
次回までの宿題。
『野口英世』と『二宮金次郎』についてどんな人か、調べて書いてくること。
そして、どこが偉いのか?
それに対して、私はこう思う!と言うことを書いてきてください。
あやま あらた こ あやま い
『過ちて改めざる、是れを過ちと謂う。』
=過ちを犯してしまって、それをそのままにして改めないのが、
それこそ、本当の過ちというものだ=
過去を変えることは出来ません。
過去に起こしてしまったことを悔いるよりも、
同じ失敗を繰り返さないようにすること、
そして今を正直に生きること、
こそが大切なのですね。
だって、現在は確実に未来へ繋がっているのだから・・・
<和歌山とトルコ>
『宮古島の話と同じやで。
トルコの船が串本沖で座礁してな、
地元の人が船員を救ったと言うことで、
今も和歌山とトルコは交流が続いてんねんで。
だからな、日本人がトルコへ行って、「日本人です。」って言うたら、
めっちゃ優しくしてくれるねんて。
で、「和歌山出身です」って言うたら、更にめちゃくちゃ優しくしてくれるねんて。
中学校で習ったわ!!』
と、中1の娘が話してくれました。