第1734話・・・「ライオンと猿の親子」
2011年 10月 14日
受けた恩は石に刻んで忘れるなよ!
今は昔、百獣の王ライオンが、天笠の深い山奥の洞窟に住んでいました。その山には、母ザルと二匹の子ザルも住んでいました。母ザルはいつも子ザルを抱えながらエサを探していました。しかし、子ザルが大きくなり重たくなってしまったので抱えてエサを拾うことができなくなりました。子ザルを置いていったら鳥や獣に食べられるし、かといって抱いては無理だし・・・母ザルは困ってしまいました。
困り果てた母ザルは洞窟に住んでいるライオンに「子供を預かってもらえませんか」とお願いしてみることにしました。気持ちよく承知したライオンは二匹の子ザルの面倒を見ていました。ところがある日、ライオンがうとうとしている間にワシにさらわれてしまいました。ライオンはワシに子ザルを渡してくれるように頼みましたがワシは首をタテに振りませんでした。そこでライオンは自分のモモ肉を引き裂いて、子ザル二匹分ワシに差し出しました。ワシはやっと子ザルを返してくれました。そこにエサを拾いに行った母ザルが帰ってきました。母ザルは、血まみれになってわが子を助けてくれたライオンの姿を見て、雨のような涙を流して感謝しました・・・。(今昔物語より)
毎日胸ポケットには辞表をしのばせて戦った日々がある。
選手を守るためには差し違えを覚悟の日々。
当時、この物語を知ったときライオンの気持ちがとても理解できた。
自分を守るより志を守れ!
そう言いたい。
生涯の目標である。