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by kusanokenji
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第1699話・・・ナルシスト

昨日のトップレベル教室での小学生とのやりとり。
「ナルシストって知ってるか?」
「・・・・・」
「自分が一番って思うこと?」
「そうや!よお、知ってたなー」

「自分が天才やとか、一番うまいって思ってたらアカンのや。どうしてかと言うたら、それ以上努力しなくなるやろ。そうするとそれ以上伸びないからや。自分より上の人間を探してその人を目標にするとその人に追いつこうと思って努力するやろ。そうするとどんどん伸びていくんやで。自分の周りに自分より上の人がいなかったらテレビの中からでも探してこい!」
「でもな、自分が一番下手と思うのもアカンのやで。努力もしないのにあきらめてしまうのが一番アカンのや」

そんな話をしてみた。
結構、反応がよかった。

ナルシスト?
自己陶酔人間、うぬぼれのこと。
鼻もちならぬ人間のこと。
日本ではあまりいい意味で使われない言葉のようだ。

狭い世界で「自分が一番」と思い込むことの弊害。これが怖い。
子供が3歳までは「うちの子は神童ではないか!」と思った経験のある親は多い。
小学生になれば普通の子・・・・・そんな経験はないだろうか。
これくらいならまだ笑い話で済まされる。

チームで一番、クラスで一番、学校で一番!
しかし外(世の中)に出るとションボリ!
チヤホヤされることに慣れ、打たれ弱い人間の結末は必ずしもハッピーではない。

小学生で活躍した子が中学生で生き生きと活躍するとは限らない。
考えが未熟な小学生や中学生に自信をもたせるために「自分が一番」って
思わせることは必ずしも本人のためにはならない。
その弊害は多くの指導者が先刻ご承知のこと。
世の中を見ても、歴史を見ても
ある程度の劣等感を抱いている人物ほど成功している者が多いのもうなずける。

自信とうぬぼれ・・・・
この違いを考えながら指導したいものだ。
by kusanokenji | 2011-08-19 09:03 | ■連載“日々努力”