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by kusanokenji
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第1620話・・・心構え    

近代名僧と言われる方の説教の中で
「泥棒も警官も走る方向は一緒。
    何が違う?
   【心構え】が違う。」

う~ん、深いなー、でもおもしろい!何かに使えそう!

人は誰でも幸せという方向に向かって生きている。
選手は誰でも勝ちたいという方向を向いて試合をしている。

と思うのはどっこい!?
それはあんたの早計?
人の心は計算通りではないんだよ!!

さきほどの【心構え】が違うというところ。
そうなんです。
この【心構え】というやつ。
これは見えるようで見えないものなんだ。

子供が笑っているから心が充実していると思ったらそうではないときもある。
子供が泣いているから悲しいのかといえばそうではないときもある。

同じように
チームが勝って全員が喜ぶかといえばそうではない。
中には「勝ってほしくない」と思う人間もいる。

現実に、自分も若いときにそういう経験があったのでよくわかる。
敗者の心理なんだ。別に反抗する気なんかないんだ。
実に情けないが、でもそのときはそうであったのだ。
自分が試合に出ないのにチームが勝ってしまえば・・・恰好悪い!
人に見せられない! ちょっと過去に実績のある人間ほどそうなのだ。

中学校でエースでみんなから頼られてきた。チヤホヤもされてきた。
そして、スカウトされて高校で・・・。
でもそこはみんな凄い選手ばかり。自分よりうまい選手は多い。
お山の大将が奈落の底に落ちる瞬間、初めて挫折する瞬間だ。
エリートと思って育った人間はいつか行き詰るときがくる。
まだまだ早いからいい。人はそうして育っていく。

新人の時はまだガマンできても先輩になるとそうはいかない。
プライドってやつが頭をもたげるのだ。
後輩に追い越される、悔しい!・・・でも顔には出せない。
こんなことでふてくされる奴、と思われたくないからだ。

自分が試合に出たら負ける。でも後輩が出たら勝つ。
そうなったらもう最悪だ。心の中は爆発寸前になる。
冷静な判断ができなくなる。情緒不安定、感情をコントロールできない。
笑いでごまかせない自分がいる。ついついイライラが表に出る。
チームワーク・・・・そんなの関係ねぇ!

エースで活躍していた頃を知っている人に見られるのが恰好悪い!
親の期待に応えられない!応援してくれる友人に申し訳ない!
「負ければいいのに」と思うのは自然の成り行き。
それはよくないと頭では解っていても心が理解できないのだ。

以前、「娘の自殺」というものを紹介した。
「人に勝て」という親の期待を背負って生きてきた女の子の話。
地方の中学、高校まではトップの成績だったが・・・・。
東京の大学に進学したら全国から優秀な生徒が集まるところ。
自分が勝てる相手ではない人たちばかり。絶望した彼女はとうと自殺・・・。
そんな話だった。

【心構え】というやつ。
実に大切だ。
心の教育ここにあり!って感じ。
「いい選手がみんな熱心に取り組むチームを作れば勝てる」のは明白。
しかし現実には「いい選手ばかりではなくても勝てる」のだ。
言い換えれば「いい選手だけ集めても勝てないこともある」ということ。
そこには【心の教育】があるかないか。
その根幹を成すものが【人間学】。
正論を振りかざすだけが【人間学】ではない。
心のケアーまで及ぶのが【人間学】・・・・奥が深い。
奥が深いからこそおもしろく伝える。
ついつい井上ひさしの言葉が頭をもたげる。
「難しいことをやさしく
 やさしいことを深く
 深いことをおもしろく!」

少しでもあやかりたいと思う。
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by kusanokenji | 2011-04-21 08:43 | ■連載“日々努力”