私は松下幸之助に憧れて松下電器に入社しました。その代表的な言葉が「物をつくる前に人をつくる」でした。選手に「バレー人であるまえに一社会人であれ!」をやかましく言い続けたのもその影響です。勝つチームより人が育つチームづくりを目指してきました。人が育てばチームは強くなり、そして継続するからです。会社も人が育てば繁栄するはずです。「物を作る前に人をつくる」とは、製品の品質管理の責任者は「人」だからです。ネジ1本を、テレビ組み立ての時に製品のなかに落としてそのままにしておくような社員をつくるな!ということです。そのネジ1本が大事故を招き、消費者に迷惑かけてはならない!、たかがネジ1本!と見逃してしまうような社員であってはならない、と力説された訳です。今、世の中では企業の不祥事が多発しています。先日、石油フャンヒータの製品不良で人が犠牲になった、とかニュースを聞いて悲しくなりました。会社が儲かることが最優先で、「人の教育」がおろそかになってはいないか・・・・・! そう思うことが多い毎日です。「人の教育」をおろそかにする企業も、バレーチームもいづれは崩落、衰退の道を歩むことになるこを歴史は教えています。