第１４５６話・・・２０１０盆法話

「地獄に堕ちるしか行き場のない数々の悪行を重ねている人間であっても、お前が悪い！、俺は関係ない！と嘘ぶき、アホ・ボケ・カス！、死ね！と人を罵倒しています。誰も己に向って言う人はいません。全部他人に向って言っています。その時、己の顔は鬼の形相をしています。仏教では、己を振り返れと教えます。己を反省するのです。」

「誰も己に向っては言ってないのです」という時に、物凄く大きな声でした。
心がこもって思わずドキリとしました。

「世の中は様々な事件が起こっていますが、それは親の責任、会社の責任、社会の責任です。自分のことしか考えない、儲けることしか考えない、他人はだましても自分は騙されるな・・・そういう環境の中で育っているからです・・・・」

我々の日常生活の中で
上司は部下を叱り
先生は生徒を叱り
監督は選手を叱り
親は子を叱ります。

でも
「お前に言われたくないよ！」と思われていたらどうなるでしょか。
叱る前、怒る前に自分の身を振り返ろうと思ったお盆の法話でした。
　（２０１０年８月１４日、午後２時、安楽寺にて）