第1332話・・・思考の妨げ
2010年 02月 23日
この研修は、指導するためのノウハウや、勝つ為のノウハウだけ知っても
選手が生きていくために必要な基礎の部分を教えれないからと思うから。
「考える力」を指導できる指導者育成研修である。
すなわちバレーボールの指導を通じて選手に何を身につけてもらうか。
いろいろあろうかと思うが、
自然体では「思考力」の基礎を身につけることを重要視している。
なぜなら、「思考力」は「生きる力」に繋がると思うからである。
思考力は毎日の練習の中で身につかせる必要がある。
「考えろ」と言って考えれるものではない。
例えば、3人一列で順番に並んで行うドリルであるが
「自分で床にワンバウンドさせて、ワンバウンドしたボールの落下点に入り、向きを変えて次の人にパスする」というドリルがある。このドリルに、「パスする前に相手を見る」というのをいれる。そこで次の人は「グー、チョキ、パー」の合図を出す。その合図を答えながらパスをする・・・というものである。
ここまでは普通の練習。大事のはここからどのように発展させていくか・・・ここで終っては思考力の養成にはならず、単なる体験で終ってしまうのである。そこでこうしてみた。
ジャンケンの仕方を変えるのである。両手でジャンケン合図を出す。解答者は「そこにはないものを答える」、つまり、グーとパーを出していたなら答えは「チョキ」という具合に。
慣れて来たら、また変える。両方の足し算の和を答える。 次は両手の差を答える。次は、「10引く、両手の和」を答える・・・・どんどん思考パターンを変えて、脳を刺激するのである。こうなってくると、意識が計算の方にいき、落下点に移動することやパスするための構えやフォームや腕の使い方などの意識が飛んでしまう。つまり、無意識下の動作になってくる。これが意識を外に置く練習。自然体ではこういう方法を沢山使う。無意識下での動きは小脳にプログラムされた自動運転動作のこと。これが試合のときのパフォーマンスと考えているからである。この小脳への動きのプログラムをインプットさせるのがモーションバランストレーニングということ。
話はそれたが、テーマは「思考力」「国語力」を高めようということだった。
目的は、自己判断できる子供を育成するため。
その思考力を阻害するもの、思考の妨げになるものは?
・教えすぎ、怒りすぎ、目先の勝利を追い求めすぎ・・・
そしてもうひとつ、動画(ビデオ)があるような気がする。
動画を見ることは確かに便利である。
しかし安易に便利に走ることがよくないことは歴史が証明している。
大事な「思考力」を妨げないひょうにその使い方に気をつけようということ。