第1235話・・・気づき
2009年 10月 30日
「そうやな、直接言うのは“指摘”になるからアカンしなー・・・」と、そんなこと言いながら
「叱りながら誉める、っていう方法があるんやけど・・・例えばなあー・・・」と話した。
でも、話しながらどうもしっくりこない。自分の話している答えにである。
自分で自分にしっくりこない状態で話している自分にもどかしさを感じているのである。
そういうことは多々ある。いわゆる“ごまかし”。
そんなこんなで会話していて、はたと気がついた。
この人の言っている「気づき」とはこういうことだったのかとピーンときた。
○○さんの素晴しさはあなたも気がついているでしょ。
それだけはダメなの。受け継ぐのが私たちの使命なのよ。
バレーを通じて○○さんが求めているものを受け継ぐのよ。
後世に残すの。語り継いでいくのよ。
その人が求めてきたものを私たちが受け継いでいかなければならないの。
そこにあなたも気がついてよ!・・・・・
いつまでも甘えていてはダメよ。気がつくのよ。
つまり、自分のことにいっぱいいっぱいで、大事なことに気がつかない後輩に
どうしたら気がついてくれるのでようね、と彼女は僕に聞いたのである。
そのことに気がついた時には、もう別れ際であり、結局まだ何も話していない。
彼女の生き方に強いメッセージを感じた。
強い女性、逞しい女性、優しい女性を感じた。
バレーを愛している形態はいろいろ千差万別だけれど
「語り継げるものが目の前にある」ことの強さを感じた。
彼女はアラフォー世代。
ママさんバレーに籍を置かず、若者と一緒に汗を流す。
時には先頭に立つこともあるが、基本は背中で後輩を導くタイプ。
若い後輩達が気がつくまで(自立するまで)頑張るという。
その姿には「生きがいをもった人間」の強さを感じた。