第1227話・・・やめる!
2009年 10月 15日
監督にとって辛いことの一つがこの問題だ。
それも大事な時期になって突然告白される。
不幸は突然やってくるっていうやつだ。
すべての計画が狂うこともしばしば。
人と金だけは予定通りにうまくいかないものだとつくづく思わされる。
路頭に迷うのはこっちだと叫びたくなる時もある。
腹の虫が収まらない時もある。
断腸の思いの時もある。
煮が湯を飲まされた気分になる時もある。
「お前までも・・・」と絶句する時もある。
そのたびにこちらの方が折れそうになる時が多い。
いづれにしても、人が一人、途中で辞めると言うことは辛い出来事だ。
そういう問題に正面から立ち向かわなければいけないのが監督の宿命。
ましてや学校と違って実業団になると会社の採用問題がからんでくる。
おいそれとはいかない。チームの存続に直結する問題だ。
こういう問題を抱えながら、みんな頑張っているのだ。
しかしながらなんとかしなければいけない。解決する一番の早道は「人間を磨くこと」。
選手ではない。監督の脳ミソを磨くのだ。米を研ぐみたいに。
「辞めたい選手の心」を見通すことのできる人間にならないと
その対応策は永遠に出てこない。
選手に求めるのでなく
監督が変わることが一番の早道。
選手が気持ちよくついてきてくれる「人間力」「指導力」をつけることだ。
あなたのためならもう少し頑張れるわ!と言わせる監督になることだ。
あなたが嫌い!ではいくら説得してもダメだろう。
そして又同じような選手が続出するだろう。
この結論に至ったのは、これまでの「もがき、苦しみ」の中から得た結論。
いみじくも今日のテレビでもやっていたが知的障害者雇用に成功した
日本理化学工業の話では
「工程に人を合わせるのでなく、工程を人に合わせる」のがポイントだと。
選手は使うのでなく、活かすのだ!という発想が基本にならないと
いつまでも同じ穴から脱出できないだろう。
えらそうにして、怒って、しばいて、嫌味を言ってる場合じゃない!