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by kusanokenji
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第1221話・・・フローターサーブ

フローターサーブの指導の参考にしてみてください。写真は小学3年生です。しかも入部3日目ですがご覧の通りの打ち方になりました。そこに至るまでの指導のポイントを書きます。一番最初の導入段階のポイントです。普通、キャッチボールから始めますが、それよりも一段階前です。キャチボールを指導するとき体幹を回せ、重心を移せなどと言いますが、これが返って難しくしているようです。そこで今回は次のようにやってみました。
第1221話・・・フローターサーブ_c0000970_954673.jpg
ゼロポジションと肩甲平面の確認】・・・
 右手の上にボールを置いて片手でバスケットのシュートを打つようなポーズを作ります。この時左手は、右腕の肘を下から支えるようにします。ボールの位置は耳より後ろで少し上当りです。そこから肩を回旋させずに(回さず)、肘だけを全伸展(まっすぐ伸ばすこと)するとボールはどこに向って飛んでいくでしょうかということから始めました。身体の正面ではなく(正対方向ではなく)、右斜め前方に向うことが確認されます。その時の腕の位置はちょうど選手宣誓の形になるはずです。まずこれを確認します。この形が肩のゼロポジションそのものですよ、肩に一番負担がかからない位置、肩に優しい位置ですよと教えます。解剖学的には肩甲骨の肩甲棘と上腕骨が一直線になった状態です。向って右から三番目の写真です。
 もう一つ重要な確認作業を参加者全員にやってもらいます。「肩甲平面」の確認です。始めて聞く言葉ですがスポーツする者にとって極めて重要な知識です。簡単にいうと、ボールを投げるとか打つ動作では腕はどの方向に動かせばいいのかという確認です。先ほどのバスケットのシュートを打った状態を再現します。選手宣誓の状態ですね。いわゆるゼロポジションから真っ直ぐ腕をそのまま下に降ろすと面ができますがその面が肩甲平面です。腕は肩甲骨についています。初めての人には人体模型などを見せて説明したりしますが今回はそこまではしませんでした。その肩甲骨は背中にあります。肩甲骨は天使の羽と呼ばれるように背中を動くことができます。そして静止状態では両手を水平に広げた状態にはついていません。ここが重要です。肩甲骨は両肩を結んだ水平線より30°~ 45°前方に向ってついているからです。スパイクスイングの腕の振り下ろしはこの肩甲平面で行えば肩への負担が少なくなるという考えをみなさんに伝えて、そのための確認作業を行ってみました。なぜならばバレーボールのスパイクも投手のピッチングもサーブも基本的な身体の使い方は同じだからです。(続く)
by kusanokenji | 2009-10-07 10:11 | ■連載“日々努力”