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by kusanokenji
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第1132話・・・道徳講話第4話

第4話・・・廊下の雑巾がけ
ブログにも書いた話です。先週の岩手の厨川中学校でもお話しました。そのとき講演会の始まる前に中学校の掃除の時間を見学させもらいました。みんなどんな気持ちで掃除しているのか、どんなふうに掃除をしているのか知りたいと思って見学しました。三年生の教室と廊下でした。男の子も女の子も一緒に雑巾をもって拭き掃除担当やら、箒(ほうき)で掃く担当、机を移動させる担当など思ったよりしっかりやっているのを見れてとても嬉しくなりました。特に男の子がよかったように思いました。おー、なかなかやるな、って感じでした。そしてその後の講演でこんな話をしました。心を磨くという話です。常岡さんと言う方の随筆に書かれていたものです・・・・。
『長い廊下を雑巾がけします。
Aさんは「廊下を美しくする」ただこれだけの目的で廊下を拭いていました。Bさんは廊下を美しくするのともうひとつ「自分の心も磨きたい」と二つの目的をもっていつも雑巾で廊下を拭いていました。あるとき、いつもながら美しくきれいに拭きあがられた廊下を見たら心もすがすがしい気持ちになっていました。そこに汚れた足で駆け上がってきた人がいます。きれいに拭きあがった廊下に汚い足跡がはっきり残りました。
 Aさんは怒りが沸いて不快になり「こら待て!折角磨いたのに、汚い足跡がついたじゃないか、どうしてくれるんだ」と言いました。
Bさんは「自分を磨くチャンスだ」と思って怒るのをやめてこう言いました。「あなたの足の裏をちょっと拭かせてください」と言って土足で廊下を歩いた人の汚い足の裏を拭いてあげました。それから廊下の汚い足跡を拭きました。そのとき、なぜか怒りは消えていました。それより先ほどよりも心が爽やかになっていました。心は益々清められ、前よりも爽やかになれたのです。そして、その瞬間、やった!と思いました。怒りたいという自分の心に勝てた!そう思えたのです。自分の心に勝てた自分を感じてとても嬉しくなりました。本来ならばすぐに怒っているのに、ガマンして相手の足の裏まで拭いてあげることができたお陰で、自分の心がこんなに爽やかになるなんて思っても見なかった。これが心を磨くということか、と思って感激できた、という話です。』
こういう話をバレー塾に参加する子供たちに話をします。この話を聞いた滋賀県のある中学校の先生が僕のところまできて報告してくれました。「もうバレー部員のいるクラスが目茶苦茶変わってきました。掃除の時、全員雑巾をもって楽しそうに雑巾がけをやっているんです。その姿が楽しくて楽しくて仕方ないように見えるのです。」そんな報告をしてくれます。いやな掃除の時間も、心がけ次第、考え方次第で楽しくなるのですね。これはとても人として素晴しいことではありませんか。人として尊敬されることではないかと思いますね。さあ、君達はどうしますか?掃除の時間をどうするか、君達は君達で決めてください。
by kusanokenji | 2009-06-16 08:36 | ■連載“日々努力”