第1108話・・・親の愛
2009年 05月 19日
女将さん曰く「どうしよう、大変やわ~、まだ連絡ないけど・・・」
インフルエンザ休校の知らせを待って小学生の子供を迎えにいくための連絡待ち。
お店と住まいは離れているので、休校になると子供をお店に連れてきて
狭いところで過ごさなければならないのだ。
「こんな狭いところにマスクかけて一日中閉じ込めて置くのが可哀想。
かと言って外で遊べないし、預かってくれるところもないし、かといって
一週間もお店を休んだら飯食っていけないし・・・・」と困っている。
しかし一日中家の中やお店の中で何をするか?と悩む前に、この機会をチャンスと捉えて
子供と何かを創り上げたらいいと考えたらどうですかと答えた。
「自分だけでなく社会的な問題であることは子供も充分認識済み。こういうときに
仕事よりも僕のこと、私のことを一番に考えてくれる「親の愛」を感じさせるチャンスですよ・・・・」とちょこっとアドバイス。
いまや女性も働くのは当り前になってきているが、その当たり前のことが「休校」という
アクシデントで問題が露呈してしまった感じとも受け取れた。
働く目的が「家族の豊かな生活のため」であったのが、いつしか「働くことが目的」に
なってしまっていないかを考えるチャンスでもある。
働くことで物質的には豊かになるけれども、大切な子供の内面の歪みが大きくなったら元も子もない。一週間の休校でこれまでの生活パターンを一度見直すのもいいかもしれない。