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by kusanokenji
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第986話・・・データーバレーに思う

データーバレーのスペシャルアナリストに話を聞いた。
かなりの優れものだということが分かった。
データーと映像がリンクしてすぐに見れるとか、あの選手はここしか打てないとか、
20点以降はここしかトスが上がらないとか・・・いろんなことができるらしい。
しかし、なんとなく疑問が頭をもたげた。
・正面だとわかっていても拾えないスパイクを打つ方法は・・・・
・目の前に3枚のブロックがあっても決めれるスパイクを打つ方法は・・・・
・どんなスパイクでもブロックできるブロック技術は・・・・
・どんな凄いスパイクでもサーブでも拾えるレシーブ技術は・・・
これが最終的には1:1の”真っ向勝負”であり、切磋琢磨の源泉であり、
野球で言えば、ど真ん中直球とわかっていても打てない球を投げる。
ゆるい球だけどどうしても芯に当たらないナックルボールを投げる。
どんなボールでもバントできる選手・・・・。

「矛盾」という漢字の由来を研究するところに進歩・進化があると思うのだが
どうも駆け引きや枝葉の技術に走っていないかとふと思った次第。
コートの真後ろに陣取ったアナリストがキーボードをガチャガチャと叩き、
ベンチではパソコン片手に選手に指示を出す光景が当たり前になったようであるが
ということは同じソフトを使っている限りこちらの持っているデーターと相手が
持っているデーターは同じになる。どこで優劣がきまるのだろう。
1、アナリストの入力、2、監督のデーター活用能力、3、指示通りに動ける選手
そういうところが優劣の要因になるようである。

相撲でも野球でも「曲者」と呼ばれる選手がいる。すばしっこい選手とか、機転が利くとか、そういう選手のことであるが、そういう選手は”真っ向勝負”ができない。最終的には誰ひとり横綱やスーパースターにはなれないのである。横綱やスーパースターの条件は”真っ向勝負のできる人”であることは証明済み。データーバレーに勝つ方法は真っ向勝負に挑める選手育成だと思うわけである。そういうチームが出現することを期待したいものだ。
by kusanokenji | 2008-11-28 09:35 | ■連載“日々努力”