第665話・・・大人を信じれない子供
2007年 05月 30日
『僕は小学校は野球部でした。へたくそでした。
ただ、「お前らが卒業するまでには全員公式試合に出したる!」
と言った監督の言葉を信じて毎日頑張ってきました。
そして最後の試合を迎えました。
他の選手は全員試合に出ていました。
次は僕か、とず~っと緊張して待っていました。
代打でも代走でも良かったんです。
かんとくの言葉だけを信じて頑張ってきたんです。
でも、とうと僕だけ出番はありませんでした。
たまりかねた友達が監督に進言しました。
「A君は試合に出ていません!」と。
それを聞いた監督はたった一言「あ、そう」。
あとは無視でした。それっきりです。
僕は体が震えました。すぐに退部しました。
その後、野球のバッターボックスに入ると体が震えだしました。
野球ができなくなったのです。ソフトボールならいいのに
上から投げてくる野球だけは体が拒否するようになりました。
それから30年がたちました。
今でもその監督がとった行動が僕には許せません・・・・』
みなさん、どう思われます?
この少年の心を傷つけた監督の行為。
この指導者は保護者としてバレーの指導に関わり
子供が卒業した現在も指導に関わっています。
そして「子供の心を無視しない指導」を心がけていらっしゃいます。
大人を信じなくなった子供を作りたくないからです。
自然体研究会ではこういう事例も勉強しながら
「一隅を照らせる指導者の育成」に頑張ります!