第2607話・・・元監督・元教頭の視点(39)
2016年 04月 21日
「去る者は追わない」
「俺の指導についていこれないなら、どこに行っても通用しない」
こんな言葉を発する指導者とよく出会いました。
すごい自信だなあと思いました。
自分には、こんな言葉は吐けないとも思いました。
反対に自分は、どうやったらふみとどっまってもらえるのか、ということをあれこれ考えるタイプでした。
先日、ある不登校の保護者から、こんなことを聞きました。
「学校へ行かないという選択肢をしたときに、子どもも親も不安から解放された」
「学校に来ないと社会性が育たない?」「うちの子は定時制に入学して異年齢の人たちと接することのほうが居心地がよかったらしく、学校にきちんと行けるようになりました」
もし、今、選手がやめたいと言いに来たら・・・。
理由はいろいろ予想されるので、一概には言えませんが、「やめたい」という事実をしっかりと受け止め、自分自身のチーム経営や指導法に問題がなかったかを冷静に分析すると思います。そして、子どもには「やる気になったら、いつでもバレーができるからね」ということを伝えます。
私の指導歴の中で、「やめたい」と言いに来た子は真面目で繊細、昔ながらの俺についてこいタイプの指導や理不尽なことを要求される指導に何かしら疑問を抱くような感覚を親子で持ち合わせているタイプが多かったように思います。
だからこそ、閉鎖的で理不尽な体育会系の指導スタイルになじめなかったのだと思います。
選手がやめると言い出した時のことも事前に考えておくことも必要なのかもしれません。