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by kusanokenji
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第2588話・・・元監督・元教頭の視点(33)

【特を積んだん人は孤立しない】


この言葉も私にとっては、忘れられない言葉です。


前任者と比較されて、結果が出なくて苦しんでいたころの自分は、一人で指導していました。コーチというべき存在もいませんでした。いないというか、自分のことばかりで、コーチの重要性なんで考える余裕がなかったのです。


 けど、地獄で苦しんでいたころ、親が地元に住む、バレー経験者の女性を探してきました。彼女と出会った時の直感は、「頼りになる」という印象でした。当時、私が抱えていた悩みや結果が出ないことを正直に話しました。


 あとから聞いたのですが、当時の私があまりにも切羽詰まった状況なので、何とか力になりたいと思うようになったと言っていました。また、「一緒に強くしよう」という言葉も新鮮だったと・・・。


 自分より一回りも年下の女性に弱さや悩みをさらけだす・・・。かっこつけている余裕なんてありませんでした。


 そして、彼女はすばらしいコーチとして私を支えてくれました。私が迷っているときには、「先生は誰よりもバレーを勉強してきた。それは見ている私が一番知っています。だから、先生の考えたフォーメーションでいきましょう」・・・、こんな言葉をかけてくれました。


 女性のコーチの重要性を身を持って知ることができました。


 そして転勤しました。私はすぐに女性コーチを探しました。地域に選抜にも選ばれるほどの名選手がいると聞きました。人づてにコーチを打診しましたが、忙しいということで最初は断られました。


 半年間、草野先生から言われたように「心の指導」を大切にしながらバレー指導を積み重ねました。そして、子どもたちのバレーをしている姿を見てほしいと言いました。子どもたちのひたむきにバレーをしている姿に心を打たれた彼女は、手伝ってくれるようになりました。


 これも後から聞いたのですが、「小学生のバレーは、何か遊びのようで興味がわかなかった。けど、実際にバレーをしている姿を見たら、なんでもっと早くに来なかったのだろう」と思ったと言っていました。


 彼女も大変優秀なコーチでした。プレッシャーに押しつぶされそうになって、私もドロドロとした雰囲気を漂わせていると、彼女が来ただけで体育館の雰囲気が明るくなりました。彼女が来て、ボールを打ち、スリーメンをしただけで、みんなが明るくなりました。誰よりも私が彼女に救われました。彼女はバレー大好きな女性です。バレーをやっている時は、全身からそのオーラを出しています。そんな彼女の姿から、私も気付かされることがたくさんありました。


 「勝負にこだわり過ぎている・・・・、楽しさが根底になければ」


 こんな思いに気づかされました。


 私が出会った二人の優秀な女性コーチに共通していたこと、それは

 ■でしゃばらない

 ■人の悪口を言わない

 ■義理や礼儀を何よりも大切にする


 ということでした。よくコーチが監督と対立したり、チーム内の和を乱す事例もたくさん見てきました。全て彼女たちと反対の振る舞いをするタイプでした。けど、そういう時というのは、案外、監督も同じタイプの人が多かったと記憶しています。解説者で俺様指導者と、でしゃばりコーチの組み合わせをよく見ました。「あの二人、いつも二人で文句ばかりいっているようなあ。よく飽きないなあ」と思いました。


 自然体バレーを学んでいらっしゃる皆さんは、バレーを勉強し、子どもたちを何よりも大切にした指導をしています。


 そんな徳を積んでいけば、必ず、困っている時に助けてくれる人が出てくると思います。


 「徳を積んだ人間は孤立しない」


 私も新米教頭として一年が終わろうとしています。改めて、この言葉の意味の深さをかみしめて精進しています。





















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by kusanokenji | 2016-03-03 11:54 | ■連載“日々努力”