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by kusanokenji
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第2571話・・・元監督・現教頭の視点(23)

【学校現場の保護者対応】


2学期末に全国一斉に体罰調査が実施されました。体罰調査は、今年で4年目を迎えます。大阪の桜宮高校のバスケ部の部員の自殺を契機として始まりました。体罰調査は、学校だけに限ったものではありません。スポーツ少年団においても、体罰調査が入る時代となりました。昨年、11月、熊本県の小学生バレーボールチームの監督(元校長、現教育委員会幹部)が体罰を執拗に繰り返したとして、バレー界からの「永久追放」という前代未聞の重い処分が下されました。

 学校現場では、体罰はほぼなくなったといっても過言ではありません。しかし、「暴言」「厳しさへのアレルギー」などが一部の子どもや保護者の間に広がっています。「指導がやりにくい時代になった」と嘆くのではなく、我々も足元を救われないようにしていかなくてはなりません。

 今回、情報提供ということで発信させていただきます。


 大学時代、授業技術も磨いてきて、児童心理にも精通していて、授業をすると、先輩が驚く腕を見せる新卒教師もチラホラと見受けられます。学生時代にとても勉強してきたのだと感心してまいます。しかし、そういった教師がピンチに陥ることがあります。それは、「常識が通用しない保護者との対応」です。自分が出会ったことのないイレギュラーな保護者にすっかりと自信をなくしてしまい、教師を続けられるのか?という深刻な状態にまで発展します。ですから、首都圏などでは、新採用の教師の離職率もなかり高くなっていると言われます。また、心を病んでしまうケースもあります。


 まずは、どのようなイレギュラーな保護者と背景があるかという


() 保護者の問題

①原因は他所-着火点と発火点は別(原因は家庭問題、仕事問題、前の学校の問題など)

②氷山の一角-本当の不満は見えない所に-

③ 不満蓄積-コップの水があふれる

④横ばい-学習と伝染-

⑤ストレス発散-不満のはけ口がたまたま学校に-

⑥心の問題-対応困難、専門家に-

⑦過度の学校依存- 任せきりで、少しでも不満があるとクレー

⑧親の問題行動化型-非常識な保護者のクレーム

⑨被誘発- 最初は紳士的な姿勢だったが、学校の初期対応に問 

  題があったため爆発

⑩報復-学校の対応に不満があったので、その仕返しとしてクレーム


()社会的背景

①保護者の高学歴化-先生と対等もしくは対等以上-

②少子化-わが子かわいさ意識-

③問題行動の学習化-自分だけでない、言わなきゃ損という風潮の浸透-

④公務員に対する批判的見方の進展-公務員は身分が安定-

⑤保護者の消費者意識の強まり-保護者・子どもは顧客-

⑥ストレス社会-ストレスの蓄積-

⑦学校問題の露呈-問題だけが強調されて見えてしまう-

⑧保護者の二極化-自己主義と自子主義


 こういった保護者がいることを踏まえて、対応していく必要があります。

どのように対応するかというと、


1 保護者等からの要望等を受けるとき

① 相手の要望等を真摯に受け止め、最後まで丁寧に聞く。

・相手の要望等を傾聴します。

・子どものことを思う気持ちなどを、しっかり受け止めます。

② その時点での情報を整理する。

・事実とそれ以外のことを整理

③ 相手の要望等の趣旨をつかむ。

・誰に対して、何について、どのように感じているのか、何

 を求めているのかを把握します。


2 保護者等からの要望等を受けたあとの対応

① 速やかに対応する。

・即刻対応することが原則です。

・謝罪すべきことはその場で謝罪し、即答できないときは、

 後日返事

② 管理職に報告・連絡・相談する。

・管理職に一報を入れます。

・要望等に適切に対応するためには、管理職に報告し、指

 導・指示を受ける

③ 詳細に記録を残す

・日時、対応等を整理して、詳しく記録に残します。

・詳細な記録は、適切な判断のために必要です。主観を交えず、できるだけ詳しく正確に記録


今の時代、「保護者全部が好意的」「ノークレーム」という夢は捨てたほうがよい時代です。教師は、常に「何かを言われる」というスタンスでなければ、対応できませんし、何かあった時の精神的ダメージが増幅します。ただ、そういった時代背景の中で、「三つの納得」を身につけていく必要はあると思います。保護者からの意見・要望・指摘があった場合は、ある意味、チャンスと考えて、自分の指導スタイルを見つめるとよいのではないでしょうか? 保護者対応で苦しむ教師は「自分を変えようとしない教師」だと言われます。


 とこのような研修も学校現場では入ってくるようになりました。


 さて、バレー指導者の方々、「私はバレーを勉強している」「指導理論も身につけている」「人間学も学んでいる」、けど、保護者は私についてこない、理不尽な要求をしてくると悩んでいる方々がたくさんいると思います。視点を変えて、対応の仕方をしっかりと学んでいく必要があると思います。保護者からの要求に対して、しっかりと説明責任を果たすことができるコミュニケーションスキルを身につけていないと、今の時代、チームマネジメントをすることは難しいと思います。


私が見てきた優秀な教師だけど保護者とうまくいかない教師に共通していたものは


 「上から目線」「理屈っぽい」「話が長い」


  ということでした。


 反対に保護者とうまくつきあうことができるタイプは


 「同じ視線」「聞き上手」「気取らない」

  

タイプでした。


 私も人の上に立つ難しさを日々感じております。

人間学を学び、人間力にあふれる指導者にならなければと・・・。

お互いにがんばりましょう!


 







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by kusanokenji | 2016-01-15 11:42 | ■連載“日々努力”