第1294話・・・素の強さ
2010年 01月 05日
以前、「病める大樹」という話を好んでしたことがある。
言いたいことは
「大きな樹になることは目標であるが
しかし、大きな樹の下には草も生えないよということを知ろうと」いうこと。
なぜならば
茂った枝や葉っぱのお陰で太陽や水の滋養は全部自分で吸ってしまうから。
「素」とは・・・何も身につけないこと。
木に例えるなら「枯れ木」のこと。
この冬に見られるあの枯れ木である。
余分なものは一斉落として、凛として天に向っている。
人が進むべき道を示していると思っても間違いないだろう。
それもただ黙って・・・。
おそらく1000年も、2000年も変わることなく同じことを繰り返している。
枯れ木は実に力強い。
よく見ると、枝の先端には「小さな芽」が見え隠れしている。
新しい芽を育てるには、余分なものは自分からそぎ落としているようにも見える。
なんという潔さか。
人を育てるに質素あり!
ムダな語りはへのツッパリにもならぬ。
枯れ木は赤ちゃんを育てる母親によく似ている。
余分な飾りは不必要だ。
忍耐ではなく春を待つ喜びの姿に強さを感じる。
強いな~!